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仲里 沙月(ナカザト サツキ)
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仲里沙月の悪/魔くん小説(二埋)ブログ。
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メシアと同室の百目はきっと全て知っているに違いない。←
だって目玉百個だよ。百個も付いてりゃなんでも見える。
布団の中だってお見通し

こんな事言ってても
短編はただイチャついてるだけです。
もう好きなだけイチャつけばいい。お母さん知らないから!

私は見守ってあげる!という暖かい方は
【つづき】からドウゾ!





相合い傘。

「最近、雨多いよ」

学校からの帰り道に、真吾がうんざりしたように呟いた。

「でも楽しいモン!」

百目は水たまりを蹴ってはしゃいだが、真吾はまたうんざりしたように
ビニール傘の向こうにある空を睨んだ。

「雨…嫌なんだよねぇ」
「なんでだ?」

うわぁ!と驚き叫んで振り返ると、二世が真吾の傘に入り込んできた。
黒いいつもの格好が少し濡れている。

「ゲート開いたのが近くで助かったぜ。またずぶ濡れになるところだ」
「また?メフィスト二世、そんなによく濡れるのかモン?」
「っていうか、傘持っておいでよ。魔界にはないの?」

んー、と二世が煮え切らない返事をして、百目は二人を指差し

「あ!相合い傘だモーン!」

と笑って走っていった。

「待ちやがれ!クソ目玉!」
「二世!濡れたくないんだろ、走らないでよ」

真吾は二世のマントを掴んで自分と同じ速さで歩かせた。

「で?ほんとに傘、無いの?」
「あー、いや…まぁ、あるけど」
「…けど?」
「二人で傘指すより、こっちの方がいいだろ」

二世はニヤニヤ笑って真吾の腰を抱いた。

「そんなんだから色魔とか言われるんだよ」
「誰だよ!そんな事言った奴!」
「僕」

クスクス笑いながら、真吾はもう一度空を見上げた。

「真吾はなんで雨、嫌いなんだ?百目は楽しそうだったじゃねぇか」
「今は好きだよ」
「は?」

首を傾げる二世に、真吾は「あっ」と声を上げた。

「なんだ?」
「二世、ここ、なんか付いてる」

真吾は左手を伸ばして立ち止まった。

「げ、さっき食べた死神屋のラーメンの…」
「そこじゃないよ、ここ」

真吾の左手が二世の右頬を捕まえて、左頬にキスが降りた。
チュ、と音がして満面の笑みを浮かべた真吾はまた歩き出した。

「ほんっと、二世は騙されやすいよねー」
「…うるせぇ」

隣を歩きながら、雨も悪くねぇだろ、と二世のキスが
真吾の右頬に降った。


(雨が嫌いなのは君が来なくなるから。だから今は 雨も好きだよ)

End.
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