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プロフィール
HN:
仲里 沙月(ナカザト サツキ)
性別:
女性
趣味:
読書*映画鑑賞*ゲーム
自己紹介:
7/12生
本の虫!倅とメシアが大好きです!好き過ぎる!
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仲里沙月の悪/魔くん小説(二埋)ブログ。
作者もビックリの怒濤の展開をしていく中学生編。
本日はラッキー7・第7話です。
仲里が中学生編を書こうと思い立ったのは
黒屋の、黒崎まりも様の
J*H Projectの『lovely days』のイラストを拝見したのが
きっかけでした。
こんな二人を書きたいと思い
今回、黒崎様の許可を得て、『lovely days』を第7話に取り入れました。
【悪辣メシア】の中学生編では、悪魔関係よりも
メシアとその周囲の"人間"を書いていけたらと思っています。
いつもイマイチ、カッコつかないのは、そのためです。
人間も悪魔も、カッコつけたい時はつかないもんなんです。
「絵のイメージが壊れる!」なんて事のないよう書きましたが
イメージ崩したくない方は見ない方がいいかもしれません。
それでは!仲里の念願が叶った第7話!
逃避と疾走! まだまだ これから!
最後まで見逃せない展開になったはずの(自信薄)本編は
【つづき】よりドウゾ!
本日はラッキー7・第7話です。
仲里が中学生編を書こうと思い立ったのは
黒屋の、黒崎まりも様の
J*H Projectの『lovely days』のイラストを拝見したのが
きっかけでした。
こんな二人を書きたいと思い
今回、黒崎様の許可を得て、『lovely days』を第7話に取り入れました。
【悪辣メシア】の中学生編では、悪魔関係よりも
メシアとその周囲の"人間"を書いていけたらと思っています。
いつもイマイチ、カッコつかないのは、そのためです。
人間も悪魔も、カッコつけたい時はつかないもんなんです。
「絵のイメージが壊れる!」なんて事のないよう書きましたが
イメージ崩したくない方は見ない方がいいかもしれません。
それでは!仲里の念願が叶った第7話!
逃避と疾走! まだまだ これから!
最後まで見逃せない展開になったはずの(自信薄)本編は
【つづき】よりドウゾ!
逃げてちゃだめだって
思考は働いても心は言う事を聞かない。
…逃げるしかない。
07:lovely days
「悪魔くん。メフィスト二世と喧嘩でもしたのかい?」
ギクッ。
ストローを銜えたまま、ジュースを吹き出しそうになった。
いつもなら下校は二世と一緒なのに
今日は貧太くんと二人で寄り道してるから、きっとそう思われたんだ。
「…ま。何にしても、悪魔くんと一緒にいれるなら
僕は構わないけどね」
「…ごめん、貧太くん」
事情も話さないのに、理解して一緒にいてくれる。
友達の有り難みを一人噛み締めた。
「告白でもされた?」
…ついでに幼なじみの鋭さってのも噛み締めた。
突然言われて息が止まりそうになってると
貧太くんが盛大なため息をついた。
「どうせそんな事だろうと思ったよ」
「…貧太くんに隠し事はできないね」
「…で。なんて答えたんだい?
惚気でも聞いてあげるよ」
貧太くんに苦笑いを浮かべて
ストローでジュースを掻き回しながら
ぐるぐる回る液体の中で
あの日の事を思い出した。
好きだと言われた。
ずっと好きだった相手に。
でも彼は
妹が ずっと好きだった相手。
「…友達として好きだって…言ったよ」
『はぐらかしてんじゃねぇ』
の一言で一蹴されたけど。
「メフィスト二世、納得しなかったろ?」
「…だから、あれから」
言葉の途中で窓の外に見慣れた影を見つけて
勢い良くテーブルの下に潜り込んだ。
ガタン!とテーブルが音をたてて
貧太くんはかなり驚いた様子だったけど
一度窓の方を見てから
机の下、つまり僕を覗き込んだ。
「だから、あれから逃げ回ってるって訳か」
御名答。返す言葉もない。
納得しない二世から逃げ出して
学校でも二人にならないよう
常に気をつけた。
下校もまた貧太くんと一緒にして
二世の家にも行かなくなった。
更に、部屋の窓にがっちり鍵をかけて。
短気な二世は最近ずっと苛々してるのが
遠くから見ててもわかった。
「悪魔くん…いつまでもそのままじゃいられないよ?」
色んな意味で、と言われて
机の下からゆっくり出た。
見慣れた影はもう窓から消えていた。
***
「今日が一番危ない気がする…!」
ホームルーム直後の賑やかな廊下で
僕はモップを握りしめた。
クラスで話す子は既に帰り支度をしていて
貧太くんも今日は早く帰らないといけないらしい。
「大丈夫だって。
ぶん殴ればメフィスト二世だって黙るよ」
「そんな………」
心優しい友達はあっさり言ってから
僕の頭を撫でた。
「なにかあったらまた、話し聞くからさ」
「貧太くん…」
友情に感動してると
「おい」
背後で響いた、ドス黒い声。
「に、二世…」
「…話しがある」
肩を捕まれそうになって、思わず身を引いた。
それは、明らかに拒否反応。
二世の顔は益々怒りに満ちていった。
「は、話しなら此処で聞くよ!」
「…それが聞くって態度かよ」
嫌だ… 嫌だッ 来ないでよ
もう一度伸びた二世の手を思わず振り払うと
同時に 小さなハリケーンが二世の腕にぶつかった。
「なッ…!!!?」
「…!…今の……」
二人して驚いた顔。
見間違えるはずがない。
何度も見た ーあれはー 鳥乙女のハリケーンだ。
規模はかなり小さいけど。
首に熱さを感じて、十二の珠を制服の下から取り出すと
それの一つが小さく光っていた。
「…これは…」
どういう事か考えていたけど、今はそんな場合じゃないらしい。
「…てめぇ…」
まさに魔太公二代目の顔に恐くなって
じりじり後退りをして
「あッ!待ちやがれ!」
モップを放り投げ、駆け出した。
廊下で談笑する生徒の隙間を駆け抜けて、
扉の開いた理科室に逃げ込んだ。
「はぁ……はぁ……痛……」
息がきれて肺が痛い。
でも …逃げ切れた、かな。
とりあえず、と教室の奥まで進んだところで
息を落ち着かせようとしたら
「俺から逃げられると思うなよ」
落ち着かせるどころか、止まりそうになった。
「メフィスト二世…」
「諦めろ。お前の足じゃ歩いてたって追いつけるぜ」
諦めて こっち来いよ。
そう言って差し伸べられた手があまりにも甘美に見えて
まさに、悪魔の囁きだ。
ずっと欲しかったものが、そこにある。
『 おにいちゃん 』
僕を引き止めたのは、エツ子の笑った顔だった。
大切な、たった一人の妹。
自分のために彼女を悲しませたくない。
「……僕に"諦めろ"だって?第一使徒、メフィスト二世」
「…何がなんでも鬼ごっこがしたいらしいな。
乗ってやろうじゃねぇか」
またじりじり近づかれて、僕は背中を窓にぶつけた。
僕が飛べたら……僕の足が速かったら……
ーーー妖虎のように。
そう思った瞬間、胸元に小さな光が見えた。
「…ッ!ぅわぁあ!」
僕の身体がふわりと、床から5センチだけ浮いた。
やっぱり…この首飾りを通して
十二使徒の力がほんの少しだけ、僕に流れてくるんだ。
悪魔と契約して、その悪魔の力を手に入れるなんて言うけど
これは、そういう事なんだろうか。
確信の持てない考えに頼って、僕は大空を駆け抜ける虎の姿を思い出した。
そして、僅かに浮かんだ足で走り出した。
「ッ!今度は妖虎かよ!」
ガシャンッ、と何かが割れる音がしたけど、
構ってられなかった。
二世は負けじと追いかけて来る。
飛ばないのはマントが無いからか、周囲を気にしてか。
生徒や先生の隙間をくぐり抜け、階段を上がったり下がったりした。
二世がまだ追いかけて来てるのは、周囲の声でわかった。
「キャ!何!?」
「速ッ!誰、あの二人!?」
「おー!埋もれ木、速ぇえ!」
「メフィスト二世ー、頑張れよー」
おう!なんて気軽に返事する二世は、まだまだ余裕があるみたいだ。
「埋もれ木、行けー!」
「五千円賭けたんだぞ!逃げ切れ、埋もれ木!」
「負けんなメフィスト二世!」
競馬じゃないんだから…と思いながらも他のクラスの連中も
僕たちの鬼ごっこを楽しみ始めた。
当人達は全く楽しんでないっていうのに…。
「待てっつってんだろ!」
「じゃあ追いかけてこないでよ!」
廊下の端にバケツを見つけて
「サシペレレ…ッ!」
願いを込めて、それを二世目掛けて蹴り上げた。
真ん丸の顔にクリーンヒット。ガンッ!と音が響く。
…や、やり過ぎたかな…。
「…てめぇ…覚えてろよ…」
怒りを頂点にして、口元に笑みを浮かべる二世に
もう一度、妖虎を思い浮かべて走り出した。
少しずつ力の使い方がわかってきて
身体が軽くなっていく感覚。
「負けんな埋もれ木ー!」
男子の声に、僕は走りながら拳を高く上げた。
***
最後に逃げ込んだのは鍵のかかった屋上。
象人を思い浮かべると、それは簡単に壊れて外れた。
真っ青な青空。静かに風が吹いた。
二世はようやく諦めたみたいだ。
熱い珠を首から外すと一気に疲労が溢れた。
「……はぁー………」
誰もいないそこに大の字で寝転んで、ぼんやり空を眺めた。
…さすがに、嫌われたよね…。
でも、これでいい。これで、いいんだ。
始めから判ってた事なんだから。
だから これでいい。
「やっと追いついたぜ」
ドキッ!と心臓が鳴って起き上がると、フェンスの向こうで二世が浮いていた。
制服に不釣り合いの黒いマントが揺れている。
「に、二世!」
「始めっから、こうすりゃ良かったな」
「バカ!誰かに見つかったらどうするんだよ!」
慌てていると二世がフェンスを越えて僕の前に立ち
十二の珠を持ったままの腕を掴んだ。
「やっと捕まえたぜ。ムカつく手、使いやがって」
「………」
腕を振り払おうとしても、しっかり掴まれていて
ピクリとも動かない。
「…ったく。こんな事に力使ってちゃ世話ねぇぜ」
「…ごめん」
「っつー事で、こいつは没収だな」
「あ!」
僕の手から珠を取り上げて、二世はそれを指で
くるくる回した。
この隙にと、少し弱くなった腕を振り払って
走り出してみたけど
「鬼ごっこは終わりだ」
扉を開けようとした瞬間、顔の横に手が伸びた。
二世の手はそのまま扉を閉めていて
もうどこへも逃げられない。
「こそこそ逃げ回って、どういうつもりだ?」
「………友達で…いたいんだ…」
「ケッ。またそれかよ。
…てめぇの気持ちは知ってんだぞ」
その言葉に驚いて二世を振り返ったら
彼は怒ったような、悲しんでるような、そんな顔をしていた。
僕はやっとの思いで、喉を震わせた。
「…お願いだから…もう、追いかけてこないで」
悪魔の誘惑に、これ以上、耐えられそうにない。
友達でいいんだ。
初めから、どうにもならない恋だって、わかっていたんだから。
「そんなツラで言われて納得できっか」
「え…」
目尻に二世の唇が触れた。
それは、脳内に甘い麻酔が回るみたいにくらくらした。
「何をそんなに怖がってんのか知わねぇけどな。
どうせまた、理屈捏ねて、難しくしてんだろ」
「難しくって……」
「俺の事が好きなんだろ?俺も好きだっつってんだ。
どこに問題があんだ。ハッピーエンドじゃねぇか」
………言えない。
これは、彼女の口から言わなきゃいけないんだから。
黙っていると、頬に二世の指が滑った。
「…本気で嫌なら、言ってみろよ。
俺が大嫌ぇだって、言ってみろ」
顔をゆっくり上げて、二世を見た。
言わなきゃ。大嫌いだって。
言わなきゃ。今、言わなきゃ。
だって これでいいんだ。
これでいい。 …これでいい。
……コレデイイ?
「……言えないよッ…」
固く閉じた目から涙が溢れた。
途端、二世に抱き締められた。
「御託並べてねぇで、俺の気持ちも考えやがれ」
「……二世ッ…」
「…好きだぜ、真吾」
二世の声で自分の名前を聞くのは、
随分久しぶりな気がした。
向き合うと、少し赤い二世の顔は
僕の正面にあった。
あの頃より 背が伸びてたんだと
今頃思った。
「…ごめん」
ごめん…エツ子。
「…僕も…ずっと…好きだよ」
フェンスの向こうに飛び降りる気持ちで伝えると
二世はやっと笑った。
「もう逃がさねぇからな」
その言葉に笑顔を浮かべると
二世は目を細めて、顔が近づいた。
僕はもう逃げずに、大人しく目を閉じて
キスを
「コラァアアアアアアアッ!埋もれ木!メフィスト二世!」
しようとした瞬間、担任の怒鳴り声と共に扉が開いて
僕も二世もその勢いで倒れてしまった。
「誰が学校内を走り回れと言った?」
青筋浮かべて笑う先生の顔に青ざめる気分になった。
「理科室はメチャクチャ、バケツはまっ二つ。
屋上の鍵まで壊しやがって…。覚悟できてるだろうなぁあ?」
先生の手にはバケツとモップが握られていた。
***
「くっそー!」
「…仕方ないよ」
言いつけられた罰は、散らかしたものの片付けと
自分の教室の掃除。
終わるまで帰してはくれないらしい。
僕はバケツを持って、二世はモップを持って
渋々階段を降りていた。
「あと5秒遅く入ってこいっつーの」
「怒るところが違う!」
二世の後ろ頭を叩くと、廊下からクラスメートが声をかけてきた。
「お!来た来た!」
「すげぇ速かったな!どっちが勝ったんだ!?」
「埋もれ木!逃げ切ったか!?」
金銭を賭けたらしい男子達は一斉に質問してきたけど
「ケッ。俺の方が速ぇに決まってるだろ」
第一使徒だぞ、という言葉は
男子の叫び声に掻き消された。
僕に賭けた男子はまだ諦められないと僕に詰め寄った。
「マジで負けたのか、埋もれ木!」
僕は一度二世を見てから
「まだまだ。勝ってる途中」
そう言って、僕たちはクラスメートを擦り抜けて
すっかり静かになった廊下を歩いた。
後ろの方では、まだ盛り上がってるみたいだけど。
「まだ逃げるつもりかよ」
「主が使徒に負けられないだろ。それに」
どこまで逃げても 追いかけてきてくれるんだよね?
そう言うと二世は驚いたような顔をしてから
少し拗ねた顔。
「それが好きな奴に対する態度かよ」
「それが好きな相手に言う台詞?」
そう言って顔を見合わせて
二人で声を上げて笑った。
空を走り抜けるような気分。
フェンスの向こう側も
君と この愛しき日々を。
***
家に帰っても、僕の気分はまだふわふわしたままで。
幸せなような、恥ずかしいような、そんな気分。
それを持て余しながら、魔道書を開いて
首から下がる珠の事を調べようとしたら
部屋の扉がノックされた。
「お兄ちゃん、ちょっといい?」
部屋に入ってきたのはエツ子だった。
「どうした?」
「あの、あのね…」
エツ子は赤い顔をして、手をもじもじ動かしていた。
「メフィスト二世さんに、告白しようと思うの」
幸せは長く続かないって 誰かが言ってたっけ。
It continues.
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