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プロフィール
HN:
仲里 沙月(ナカザト サツキ)
性別:
女性
趣味:
読書*映画鑑賞*ゲーム
自己紹介:
7/12生
本の虫!倅とメシアが大好きです!好き過ぎる!
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(10/22)
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仲里沙月の悪/魔くん小説(二埋)ブログ。
ずっと書いてた長編がようやく
終わりました。おそらくウチで一番長いはず。
なのに、載せるのは別の長編。ヲイヲイ。
メフィストに愛を注いだ一作。ヲイヲイ。
しかも、メシアが女体化します。
これだけはやるまい、とか言いながら、三つ目くらいには
書き出してました。
閲覧はいつも通り自己責任でお願いします。
オリジナルのキャラも出ます。
茨姫、という事で、名前は
『ペンタメローネ』所収の「太陽と月のターリア」から取りました。
切ない感じですが、ギャグですと言い張りたい一作。
来いや!という勇ましい方は【つづき】よりドウゾ!
終わりました。おそらくウチで一番長いはず。
なのに、載せるのは別の長編。ヲイヲイ。
メフィストに愛を注いだ一作。ヲイヲイ。
しかも、メシアが女体化します。
これだけはやるまい、とか言いながら、三つ目くらいには
書き出してました。
閲覧はいつも通り自己責任でお願いします。
オリジナルのキャラも出ます。
茨姫、という事で、名前は
『ペンタメローネ』所収の「太陽と月のターリア」から取りました。
切ない感じですが、ギャグですと言い張りたい一作。
来いや!という勇ましい方は【つづき】よりドウゾ!
お待ちしておりました百年間。
愛しておりました百年間。
あぁけれどあなたには百年もほんの一瞬でしょう。
・千年の茨姫・
「中はあんまり古くなっていないようだね」
「気をつけろよ、どこが腐ってるか判らねぇからな」
二世とヨーロッパに聳える古城へ探索に来た僕は
足下に注意しながら懐中電灯であちこち照らした。
良くない気配を感じると言った二世の言葉を信じて此所まで来たけど
「二世。この手はなんなの」
「イテテテテッ!」
腰に回った手を思い切り抓ってやった。
最近二人きりになる事が少なかったから、
もしかしてそれが目的?とも疑ったけど
とりあえず文句を言わず探索を続けた。
大体昨日の夜も散々シたくせに、
どうしてこう、欲求に際限がないんだか。
二世を振り払うようにライトを振った時、視界の端で何か光った。
「何、今の」
「は?俺には何も見えなかったぜ?」
「何か光ったよ」
光があった方に行くと、そこはどうやら寝室のようで。
主のいなくなった寝室は埃やら何やらで荒れていたけど
一つの糸車だけが形を保っていた。
「どうしてこれだけ…」
近寄ると、針の先が光っていた。
何か刺さっているのかと手を伸ばして
「真吾!」
二世の叫び声を聞いて、
どうして今僕は倒れてるんだろうと考えながら
意識の底に沈んだ。
***
「おい学者!どうなんだ、悪魔くんは!」
城でいきなり倒れちまった真吾を抱えて
大慌てで見えない学校へ戻って来た。
「眠っているようでアルが…」
揺すっても反応無し。ピクシー特製の
目覚まし薬を飲ませてもピクリともしない。
何をしても目を開けない真吾に、全員が頭を抱えた。
「…起きろよ、悪魔くん」
俺はベッドの傍に片膝を付いて、その額に手を乗せた。
心配そうな視線を一身に浴びて、真吾の手が微かに動いた。
「ッ!おい、起きろ!」
ここぞとばかりに全員が起きろ起きろと叫び出して
騒音の中で真吾がぼんやりと目を開けた。
「悪魔くん!良かった…」
鳥乙女が肩を下ろし、全員が良かった良かったと言い合う中で
真吾は上半身を起こして、ぼんやり周りを見回している。
「…大丈夫か?」
様子のおかしい真吾の顔を覗き込むと、
その顔は嬉しそうに微笑んで
両手を俺の首に回して抱き着いた。
それを見た他の使徒連中が固まり、俺も思考停止。
ちょちょちょちょちょちょっと待て!
いやいや確かに美味しい状態だが、
他の奴の前で引っ付くなとあれだけ言ってた真吾が
この状況はおかしいだろ!!
「お!おい、悪魔く」
「会いたかった…メフィスト」
全員が揃えたみてぇに『メフィスト?』と首を傾げた。
「何言ってんだ、悪魔くん。メフィストは俺の」
「わしがどうかしたか?」
部屋の入り口で親父が博士と首を傾げた。
「メフィスト!」
真吾は俺から離れて、今度は親父に抱き着いた。
親父は何が何だか判らないって顔をしながら
よしよしと抱き返した。まるで孫とじいちゃんだ。
って、そんな場合じゃねぇ!
「ずっと待ってた…メフィスト」
「……!…お前は…」
親父が真吾の顔を難しそうな面でマジマジ見つめた。
「…わしから説明しよう。…お前はここにおれ」
親父は真吾に言い残して、全員大広間に来るようにと言った。
真吾は微笑みながら、ずっと親父を見ていた。
「さぁ、説明しやがれクソ親父!」
広間に着いた途端、親父に喰って掛かったが、親父は
何から説明したものか…と、暢気に椅子に腰掛けた。
「悪魔くんはどうしたんだモン?」
「そうでヤンスよ!いつもの大先生じゃねぇみてぇだ」
親父はステッキで蝙蝠猫を指して、その通りじゃ、と続けた。
「あれは悪魔くんではない。
悪魔くんの身体に、魂が乗り移っておるのじゃ」
「メフィスト。その魂の主に、心当たりがあるようじゃな」
博士が問いかけると、親父は一度大きく息を吐いた。
「なんという国かもう忘れてしまった…
千年近くも前の話じゃ。
わしは度々人間界へ行っていた時期があった。
その時、ある城の娘と知り合った。
名を…確か、ターリアと言った」
「その娘が、どうしたの?」
幽子の質問に、親父は長く唸ってからまた口を開いた。
「…結婚してくれと言われた」
「けっ!」「こん!」
ピクシーが驚いて大きく跳ねた。
「わしは悪魔で、何より花嫁を人間から
選ぶなぞ考えもしておらんかった。
断ったが、ターリアは諦めなかった」
親父の意外な過去に俺は開いた口が塞がらねぇ。
「よく覚えていてくれたね」
扉から真吾の声がして、全員がそっちへ向いた。
真吾は傍の椅子に座って、親父だけを見ていた。
声も気配も確かに真吾だが、その座った姿に別の人間が見えた。
「そこからは僕が説明するよ。
…その頃、結婚の話があちこちの国から来て、
答えを出すよう誰からもきつく言われた。
でもメフィストを諦められなくて、自分に呪いをかけたんだ。
百年眠る呪いだと聞いたけど、
眠っていたのは百年なんてもんじゃないようだね」
親父の話だと千年近く経っているはずだ。
だが、真吾は、自分に呪いをかけた瞬間から先を
一切覚えていないと言う。
「眠ったまま死ぬんだと思ったけど、目が覚めた。
こんな子供で、しかも男の身体だなんて、悪夢のようだけどね」
大きくため息を吐く姿を見て、
他の連中が口々に信じられないと言った。
「声も雰囲気も、悪魔くんだモン…」
「それに、口調だってそうよ。話し方が悪魔くんだわ」
鳥乙女に、学者が待ったをかけた。
「それは身体が覚えているからでアル。
恐らく悪魔くんは今意識の底にいるに違いないんダワサ」
「じゃ、悪魔くんの魂は無事なんだな?」
ユルグの問いに、また学者が唸った。
答えたのは真吾だった。
「今はまだ彼がいるけどね。…いつまで耐えられるかな」
「てめぇ、何企んでやがる!」
俺が凄んでみせても、相変わらず笑ったまま。
「一つの身体に二つの魂は在り得ない。
彼は今意識の底にいるけど、今に消えてしまうよ。
きっと、彼が眠った瞬間に」
真吾は意識の底で、確かに生きているが
眠った途端に身体を完全に支配され、
行き場を失った魂は消滅しちまう。
そうなったら話し方どころか外見まで
彼女のままになるだろうと学者が言った。
「僕と彼の根比べだよ。
彼は一体何日起きていられるかな?
こっちは百年以上眠っていたから、少し有利だけど」
無理に追い出そうとしたらこの首を切る、
と自分の首に短刀を当てた。
これじゃマジで誰も手出しできねぇ。
「ターリア。お前の望みは何だ」
親父はいつもより数段低い声を出したがそれすら怯える様子もなく
ターリアは真吾の顔で、真面目に言った。
「結婚してください」
(2)へ。
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