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仲里 沙月(ナカザト サツキ)
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仲里沙月の悪/魔くん小説(二埋)ブログ。
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長編一気に載せるとか、自重しようと思った傍から
一気に載せちゃいます。
明日から三日も更新できないかもだし!
きっと許される!多分!

ではメシアもちょっと頑張る(2)は
【つづき】よりドウゾ!




***


「ふ ざ け ん なッ!!!!」

屋敷に戻って親父に怒鳴った。
今回は自分の責任もあると思っているのか、
親父は珍しく怒鳴り返してこない。

「なんっで親父と真吾が結婚すんだ!」
「少し落ち着かんか。人間にとって結婚は一大事じゃ。
 こんな老いぼれと結婚したと知ったら、
 悪魔くんが戻ってきても彼は寝込んでしまうぞ。
 するわけがなかろう」

ましてや、どこの世界に息子の恋人に手を出す親がいるんじゃ、
と頭を小突かれて
俺は何も言えなくなった。
真吾との関係がバレてから、
俺はイマイチこの手のネタにゃ親父に勝てねぇ。

「とにかく。悪魔くんが眠ってしまったらお終いじゃ。
 まぁ、あの子はいつも夜更かしをしておるし、
 徹夜も慣れていると言っておったからな」
「…今日であいつは徹夜三日目だぞ」

三日前 突然現れた黒悪魔との戦闘と調べ物で徹夜になった。
一昨日 調べ物が捗らなくて徹夜をした。
昨夜 久しぶりに二人きりの夜になって、(俺が)盛り上がっちまって、
真吾は二時間くらいしか寝てねぇ。ほぼ徹夜だ。

「そうだ!コーヒーとか飲ませてみたらどうだ!?」
「それではターリアの目も覚めてしまうじゃろ」

唸ってはみたが、いい考えなんざ浮かんでこねぇ。
他の使徒連中も、見えない学校で調べちゃいるが、多分同じだ。
考える、という事を真吾に頼り切ってたんだと痛感させられる。

「…とりあえず、ちょっと様子見てくらぁ」
「あまり刺激するなよ」

手を振って返事をして、ふらふら部屋を出た。
見えない学校から帰ろうとする親父にニコニコくっついて来やがったから
とりあえず客室に通した。
少し開いた扉から中を覗くと、明かりもつけずに月を眺めていた。
泊まりに来ると、真吾はいつもそうしていた。
いつもと違うのは、白いワンピース姿。
一度着せようとしたら鼻っ面にパンチされたっけな。

「…なにか用?」

扉を開けた俺に、真吾の顔が不愉快そうに歪んだ。

「…真吾はまだ無事なんだな」
「ご覧の通り」

月に向かい直し、それから無視を決め込んだ態度に腹が立った。

「てめぇも人間なんだろ。同じ人間を殺すようなマネしてまで、
 てめぇの恋が大切かよ」
「そうだよ。誰を殺してでも、何人殺してでも、
 それで手に入るなら、構わない」

言い切る態度にキレて、俺は真吾の身体を窓に押し付けて首を締めた。
苦しそうに顔が歪んだのを見て力を緩め、睨みつけた。

「真吾から出て行け。お前が愛した頃の親父はもういねぇんだよ」

力はそれ程弱まっちゃいねぇはずだが、外見が確実に老いた。
あの親父を見て、何も思わなかったわけねぇ、と考えたが
それはハズレだったようだ。

「悪魔がそんな事を言うなんてね。
 外見なんか、どうとでもできるくせに」
「うるせぇ。出てけっつってんだよ」

もう一度首を締めると、大きく暴れて俺を振り払った。

「絶対に嫌だ!」
「てめぇ!」
「愛してるんだ!」

そう叫んだ目から涙がぼろぼろ流れて、月に照らされた。

「ずっと…ずっと彼だけを愛してる。
 なのに…人間だとか王女だとか、そんなもの、僕が望んだわけじゃない!」

『人間だとか悪魔くんだとか…僕が望んだわけじゃないのにね』
いつか寂しそうにそう言った真吾の姿が重なった。

「彼がいれば、何もいらない…美しさも知恵も若さも国も家族も命も!
 ただ…メフィストを…愛してるんだ…」

伏せた目から、まだ涙が止まらない。
ギ、と鳴る扉の前に親父がいた。

「メフィスト…」
「ターリア…お前がどれだけ叫ぼうと、
 その身体が悪魔くんのものである事は変えられん。
 婚儀は魂と身体があって初めて成立する。
 無理矢理その身体を奪っても、わしと結婚なぞ無理なんじゃ」

言えば怒って悪魔くんを殺してしまうかもしれない、
って黙ってた張本人が暴露しやがって。
だが、怒るどころか諦めたように「わかった」と声が聞こえた。

「なら…一つだけ…叶えてください。
 叶えてくれたら…この身体はお返しします」
「なんじゃ?」

ターリアは真吾の顔で またクソ真面目に言った。

「抱いてください」

それを聞いて俺はブッ倒れた。
そういや、俺も徹夜三日目だった。

***

夢の中に出て来た真吾も、ターリアに乗っ取られていた。
『抱いてください』

「冗 談 じゃ ねぇッ!!!!」
「冗 談 じゃ な い!!!!」

被った声の先を見ると、真吾が握り拳を震わせていた。

「し、真吾…?」
「二世!良かった、夢の中なら渡れると思ったんだ!」

首もとでソロモンの笛が光っている。
そういえば客室で見た真吾の身体には
ソロモンの笛が無かった。

「説明してる暇はない!
 とにかく、あの城へ行って、糸車を壊すんだ!」
「糸車?」
「魂だけを現世に留めておくなら、媒体があったはずだ。
 乗っ取ろうとする力を見ても、彼女はもう魂だけの存在じゃない。
 糸車の呪いそのものになってるのかもしれない。
 とにかく、起きたらすぐ糸車を壊して!」

俺は何度も頷いて、真吾を抱き締めようと
伸ばした手がその身体を擦り抜けた。

「僕は今、魂だけなんだ。いくら二世でも触れないよ」

苦笑いをする真吾の顔を見て、本気でヤバいんだと感じた。

「糸車を壊すんだな。任せとけって!親父なんかとヤらせねぇからな!」
「当たり前だよ!そんな事になるくらいなら首切った方がマシだよ!」

そこまで言い切るとちょっと親父が不憫な気がするから不思議だ。
いや、不憫になるだけで絶対ヤらせねぇけど。

「メフィストがどう、とかじゃなくて、
 僕は君以外となんかシたくな…」

そこまで言って、顔を真っ赤にして反らした。
たまに見せるこの顔が俺はかなり好きだった。

「へぇ、いい事聞けたな」
「あ、当たり前だろ!あぁいうのは、気持ちがあってこそなんだから!
 気持ちが無かったら二世みたいなサディスト、ご免だよ!」

自分はドSのくせに。
っつーか、身体だって十分喜んでるじゃねぇか。

「…二世。言っとくけど、此所で思った事、全部僕に筒抜けてるんだよ」

ゲッ。

「戻ったらお仕置きだからね」
「…あぁ、早く戻ってきてくれ」

俺を愛してると言った顔で 声で
親父に 愛してる と訴える。
マジで気が狂いそうだ。

「二世」

顔を上げるとキスをされた。
触れることもできないのに、確かに真吾の暖かさを感じた。

「愛してるよ」

頼んだよ、僕の第一使徒。
そう聞いて俺が見たのは、自分の部屋の天井だった。

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