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仲里 沙月(ナカザト サツキ)
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読書*映画鑑賞*ゲーム
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7/12生 
本の虫!倅とメシアが大好きです!好き過ぎる!
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仲里沙月の悪/魔くん小説(二埋)ブログ。
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どんどんいきます中学生編!
基本的に、実際の季節に合わせて書いていきたいなーとか
思ってるのでマジ時間ないです。
自分で自分の首しめてる感!ギャース!!

お正月用の拍手もまだできてないyo!
とりあえず、やりかけが非常に多いので
絶対外せない正月用拍手お礼を明日から書き始めます、多分。
クリスマス用はもうできてるので20〜23日の間に後半も差し替えます☆

さて。中学生編第五話。
今回は倅に歌っていただきました。曲はコチラ
あまりにも有名な曲なので洋楽ですが今回は
日本語訳はつけてません。

すっかり倅の手のひらに乗ってしまってるメシアも許せる方は
【つづき】よりドウゾ!






帰りは二世とラーメン。
の、はずだったのに。

「乾杯—ッ!」

嫌んなっちゃうなぁ、もう。





05:dream or reality





終業式が終わると
有無を言わさず部長の家で打ち上げをする事になった。
未成年なのに飲酒強制。
嫌だと言ったら部長の怒鳴り声が響いた。
両親が海外旅行中だという大きな家に部員全員と

「悪魔くん、食わねぇのか?」

何故かメフィスト二世。

「なんでいるの?」
「いちゃ悪ぃのかよ」
「そうじゃなくて…部活の打ち上げだよ?」
「"部員は全員参加"だろ?
 だから来たんじゃねぇか」

そう言って満面の笑みで出した入部届け。
お酒が入ったグラスを思わず落としそうになった。

「二世ッ…入ったの?」
「おぅ。なぁ?」

話しを振ったのは部長。
たった一杯で酔ったのか
部長は赤い顔で頷いた。

「ほらな」
「ほらなって…どうして…」
「これなら、ずっと一緒だろ?」

そう言ってまた笑うから
言葉を失って、グラスの中を一気に飲み干した。

「こっちはいい迷惑だ」
「なんだと!」

黙々と料理を口に運んでいた貧太くんとまた口喧嘩。
いつの間にこんなに仲が悪くなったんだろ…。

「埋もれ木!もっと飲め!」

部長に並々注がれた焼酎を口に運びながら、
もう仲裁する気にもならない二人を眺めた。

「大体、何をするかわかってるのか!?歌うんだよ!?
 メフィスト二世、歌なんか歌えるのかい?」
「当たり前だろ!俺を誰だと思ってんだ!」
「二世、歌が歌えるの!?」

思わず身を乗り出してしまった。
あの二世が歌う姿なんて …ちょっと想像できない。

「悪魔くんまで…じゃあ見てろよ」

二世が立ち上がると全員が注目した。
五人の女子部員はキラキラした目で二世を見つめてる。
それに振り向く事もなく、
二世は少し悩んで、歌いはじめた。

「If I can reach the stars,
 Pull one down for you,
 Shine it on my heart
 That this love I have inside
 Is everything it seems.
 But for now I find
 It's only in my dreams.」


しんと静まり返った部屋に
二世の声だけが響く。
みんな聞き惚れていた。僕を含めて、みんな。


「I could changetheworld,
 I would be the sunlight in your universe.
 You would think my love was really something good,
 Baby if I could changetheworld.
 Baby if I could changetheworld.」


歌い終わると、二世はニヤリと笑って
どうだ、と僕を見下ろした。
でも僕が答える前に歓声と黄色い悲鳴が上がった。

「すご—い!」
「うちの部で一番上手いわよ!」
「カッコイイ—!!」
「惚れそう!」
「アンコール!アンコール!」

二世はあっという間に女子に囲まれて
僕たち男子…部長に副部長、貧太くんに、一年生一名は
ただ呆然とした。

「…上手いね」

貧太君はいかにも面白くなさそうに眉間に皺を寄せた。

「悪魔は芸術で人を魅了する事もあるからね。
 確かに、二世なら上手いはずだよ」

魔界でもトップクラスの御曹司なんだもんなぁ。
でも、褒める気にならないのは

「ほんとカッコイイ!」
「サンキュー」

…鼻の下伸ばして何やってんだよ。
それを見ないようにしながら
またグラスを空にした。



***




「それじゃあ部長、ありがとうございました」

頭を下げても当人はもうヘロヘロ。
あんな状態なのに副部長とまだ飲むらしい。

僕はすっかり酔っ払ったみんなに水を持たせたり、
二人一組にしたりして家路に着かせた。

「悪魔くん、あんなに飲んだのに普通だねぇー」

貧太君までフラフラになってる。
足をもたつかせながら僕に抱き着いて笑ってる。

「貧太君、大丈夫?」
「うーん…」

ほんとに大丈夫かな…。
大人しく抱き着かれてたら
二世が貧太君を引き離した。

「なにするんだー!」
「うるせぇ!抱き着くほど元気なら、あいつら送っていけ」

二世が指差した先には
立ち上がるのも難しそうな女子二人。
大笑いしてる彼女達を連れながら
影が三つ遠ざかったのを見ると
一気に力が抜けて、その場に座り込んでしまった。
頭上から二世のため息が聞こえる。

「…弱ぇくせに、あんなに飲むからだ」
「だって…酔わなかったんだよ」
「人が大勢いたり緊張してたりすると、酔いってのは遅く回るんだ。
 次からは気ぃつけろよ」
「…はいはい」

そう返事をしたら膝の下に腕が回って
抱き抱えられた。
これって…"お姫様抱っこ"?

「ほら、帰るぞ」

いつもなら激怒するのに
フラフラした頭で
機嫌の悪そうな顔を見て
僕は黙って二世の胸に頭を乗せた。
少しして見たのは目の前の大きな月。
ゆっくり飛んだ夜空は少し寒くて
熱い頭に心地良かった。

あぁ…夢見てるのかな。

「…なぁ」
「…なに?」
「いつまでも"悪魔くん"じゃなんだろ。
 名前…呼んでもいいか…?」

二世がそんな風に言うなんて珍しい。
少し笑って、いいよ、と答えた。

「…真吾」

耳元で言われるのが、なんだかくすぐったくて目を閉じた。
冷たい風と二世の匂いが凄く気持ち良くて

「………好きだよ…」

瞼の下の暗闇で呟いた。

「…好きだよ…二世…」

夢でなら そう言っても いいよね。






***







ズキズキする痛みに目を開けた。

「やっと起きたか」

エプロン姿の二世が僕を見下ろした。

「あれ……ここ……」
「俺んちだ。酔ったお前を帰したら
 俺がママさんに怒鳴られちまう」

そっか…そんなに飲んだんだ…。
覚えているような、いないような。
考えてると薬瓶を出された。

「ピクシー特製、二日酔いの薬だ」
「ピクシーって…会ったの?」
「いや。親父がよく使ってる薬で、たまに送られてくるんだ。
 人間界なんかのより効くぞ」

ピクシー特製なら当たり前だ。
僕は懐かしい小さな鬼の双子を思い出しながら一気に飲んだ。
相変わらず苦さも一級品だ。

「まさか真吾がこいつの世話になるとはな」

おかしそうに笑う二世に目を見開いた。

「に…二世…な、名前…」
「なんだよ。昨日、呼んでいいっつっただろ?」


『…真吾』


夢じゃなかった。
またズキズキと痛みだす頭を抑えて

「…僕…他に…何か言った…?」

恐る恐るきいた。

「……いや?そのあとすぐに寝ちまっただろ」
「…そう」

良かった。本当に良かった。
"酒の勢い"なんかで告白したら
後悔と自責で生きていけそうにない。
ましてや妹の好きな相手に。

「水、飲むか?」
「あ、うん…貰うよ」

妙に優しい二世の後ろ姿を見ながら

「…なんか、機嫌いいね」

そう言った。
気のせいかもしれないけど
なんだか凄く上機嫌に見える。

「そうか?ま、俺はあの程度じゃ二日酔いなんざならねぇからな」

…やっぱり気のせいかな。

「ほら。しっかり持てよ、真吾」

優しく名前を呼ばれて、僕は
考えるのをやめた。
ありがとう、と笑って飲んだ水は冷たくて、夜空を飛ぶみたいに気持ち良かった。


It continues.
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