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仲里 沙月(ナカザト サツキ)
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女性
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7/12生 
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仲里沙月の悪/魔くん小説(二埋)ブログ。
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どんどんいきますDVD-BOX発売決定記念企画!(長い)

何を隠そう仲里は実はロン毛好きです。
好きになったキャラは
封神演義の『楊ぜん』 ガンダムWの『デュオ』 D.Gray-manの『神田』
みんな長髪!!

はい。そんな感じで。

まだイチャつき度の足りない二つ目は
【つづき】よりドウゾ!







ただ お前に  君に


会いたかった



妙にいい匂いがして目を覚ますと、そこは見慣れた天井。
やっぱり昨日のは、夢、だったのかな…。

「目ぇ覚めたか」

起き上がって声の方を見ると、器を片手に僕を見下ろす、
夢で見たメフィスト二世。

「メフィスト二世ッ…どうして…」
「飯食いながらにしようぜ。冷めるだろ」

そう言って僕に差し出した器には、美味しそうなお粥。
いい匂いの正体はこれみたいだ。
いただきます、と両手を合わせて、熱々のお粥を口に運んだ。
薄味だけど凄く美味しい。
黙々と食べてると、二世が僕の頭を撫でた。

「…悪かったな」
「何が?」
「…放ったらかしにしてよ」

昨夜も謝っていたと思うのに、あの二世がこう何回も謝るなんて
余程悪いと思ってるんだろう。

「もういいよ。怒ってないから」
「…けど、泣いたじゃねぇか」

やっぱりそこも夢じゃなかったんだ…。

「そんなに言うなら、二十年も音信不通だった理由を教えてよ」
「手紙に書いただろ?"悪魔成長期"」
「まさか二十年も成長期してた訳じゃないだろ?」
「何言ってんだ。悪魔成長期は普通五十年以上かかるぞ」

グッ。
思わずお粥を吹き出しそうになって、咳き込んでしまった。
二世は僕の背中を摩りながら、落ち着いて食え、と一言。

「そ、そんなにかかるの?」
「当たり前だろ。本来、悪魔は一度生まれたらずっとその姿なんだ。
 けど、俺や親父みてぇに成長する悪魔は、
 身体と力の変化を五十年くれぇかけてやるんだ」

連絡が無くなって、二世は本来の姿
ーーードラゴンになってしまったらしい。
急激に増幅した力を制御できなくて、人型に戻れなかった。
それを二十年かけて、少しずつコントロールできるようになったらしい。

「辛かったぜー。あちこち痛ぇし、苛々するし、ラーメンは食えねぇし」
「今は、もう平気なの?」
「あぁ、すっかりな。男前になっただろ?」

笑顔の二世に、はいはい、と返事をして最後の一口を食べ終えた。

「なんだよ…やっぱりまだ怒ってんのか?」
「違うよ……本当に格好良くなったと思って」

真ん丸だった顔はすっかり整った美形になって
足だって長くて、背も僕より高そうだ。
真っ黒の髪は長く伸びて、白い紐で束ねてある。
何度も繋いだ小さな手もすっかり大きくなって、
長い指に触れられるとドキドキしてしまう。

「…大変だったんだね」
「まぁな…なにより、真吾に会えねぇのがキツかった。
 ドラゴンのままじゃ人間界には行けねぇしな」
「でも…そんな事、他の使徒から聞かなかったよ」
「そりゃそうだろ。俺が成長期に入ったのは親父と真吾しか
 知らねぇはずだからな」

いつか他の使徒に二世の様子を聞いたら
みんな口を揃えて、『知らない』『連絡がとれない』だったのは
それでか…。

「百目が心配してたよ」
「あぁ、また挨拶しに行ってやらぁ」

頷くと急に気まずい沈黙が降りた。
会えたら何を話そう、とか、何を言ってやろう、とか
色々考えていたはずなのに、今は何も出て来ない。

「「あの」」

やっと口を開いたら、二世と重なって。
慌てて、どうぞ、と譲ったら
少し赤くなった二世に真っ直ぐ見つめられた。

「まだ…俺の事、好きか?」

予想外の事を訊かれて、思わずフリーズしてしまう。
随分変わった僕の姿に、驚いたのかもしれない。
僕は俯いて、けど、小さく頷いた。

「…自分でも、どうかと思うよ。
 二十年も、それも悪魔に恋したままだなんて。
 でもどうしても、君が好きだった。
 何度もやめようと思ったけど、無理だった。
 だから、決めたんだ…もう会えなくても君を好きでいるって。
 たとえ」

そこまで言って、二世に思い切り抱き締められた。
突然の事に驚いてると、二世の指が僕の顎を掴んで
キスされた。
二十年ぶりのキスに、僕も大人しく目を閉じた。

「…真吾ッ…」

また強い力で抱き締められると、耳元に聞こえた言葉に
涙が溢れた。

「うん…僕も…」




『会いたかった』




(たとえこのまま死んでも、君を好きでいる事を僕はきっと
 後悔しないと思ったから)

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