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仲里沙月の悪/魔くん小説(二埋)ブログ。
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NTTのCMに真吾ヴォイスを発見!あれ!?聞き間違い!?
メガネの白人少年の声やってました。イイネ!

今日も戯れ言を持ってきてしまいました。あちゃー。
出て来る歌はコチラです。

ドイツ語ですが反転で日本語訳が出ます!
困ったら英語やらドイツ語に逃げちゃいます。あちゃー。

今日右下辺りに音楽装置のようなものを入れてみましたが
どうですか? 上手く動いているでしょうか…(ドキドキ)
うちの小説はBGMとか歌がモトネタとか多めなので置いてみました。
『上手く動かない』『ブログがえらい事になってんぞ』等
ご報告お待ちしております!!

今回の戯れ言はしっとりめ、なので。
そんないい雰囲気も『***』以下でブチ壊しになるので
そのままが良い方は『***』以下は避けてください。

では! お持ちした戯れ言は【つづき】で出ます!





時計は午前2時。百目はどうやらエツ子の部屋で眠ってしまったみたいだ。
僕ももう寝ようと電気を消して、ベットに向かって、窓を見た。
ベランダに揺れる、黒い影。


小さな悪魔と子守歌



「二世?どうしたの?」

窓を開けると、小さな黒い悪魔は拗ねたような顔で俯いたまま
何も言わず、部屋にずかずか入ってきた。
僕も窓を閉めてもう一度訊いたけど、二世は何も言わずに
俯いたまま。

「…またメフィストと喧嘩したの?」

二世の肩が揺れた。…図星、かな。
メフィストと二世は仲の良い親子だけど、
たまに二人は、人間なら間違いなく死ぬような、豪快な親子喧嘩をしている。
原因は毎回、くだらないんだけど。

「二世ー?」

俯いた顔を覗き込んでシルクハットを取ったら
いつもはセットしてる髪が二世の顔にかかった。
…今回も随分激しい喧嘩だったみたいだ。

「何があったか知らないけど、明日一緒に魔界に行こう。
 僕からも、メフィストに謝ってあげるから」
「………」
「メフィストだって、君が嫌いなんじゃないんだよ?
 きっと許してくれるから。ね?」

そう言って額にキスすると、真っ黒な目に涙が溜まった。
流さないように我慢してる姿は、僕より何百年も年上だなんて思えない。
よしよし、と頭を撫でて、額に、目尻に、頬に、唇にキスをしていった。
可愛い 可愛い 僕の大好きな悪魔に。

潤んだ目が僕を睨むから、笑ってもう一度頭を撫でたら
いきなり押し倒されて、尻餅をついた上にベッドの端で背中を打った。
二世は僕のお腹で顔を隠して倒れてる。
腰に回った手が服を掴んで、震えていた。

「…さぁ、明日は朝から魔界に行くんだから。もう寝よう」

そう行っても二世は動かないまま。
僕は二世の腕を解いて、身体をずらして膝枕をした。
腕を伸ばしベットから毛布を引っ張って、二世にかけて、
小さな背中をポンポン叩きながら、…小さく歌を歌った。

「…Gute Ruh', gute Ruh'. Tu' die Augen zu.
    おやすみ、おやすみ 目を閉じて
  Wandrer, du müder, du bist zu Haus.
    旅人よ、  あなたは疲れ、家に帰って来ました
  Die Treu' ist hier, Sollst liegen bei mir
    誠実がここにはあります わたしのもとで横たわりなさい、
  Bis das Meer will trinken die Bächlein aus.」
     海が小川を飲み尽くすまで。

「…懐かしい歌だ」

やっと聞こえた二世の声は震えていた。

「二百年前の曲だもんね」
「そうか…よくドイツ語の歌が歌えるな」
「…"一万年に一人"だしね。これくらいできないと」

本当は、ドイツの本を開くと君が写ったアルバムを開くようで
少しわくわくしてたんだ。そうしてる内に色々な事を覚えた。
それは、内緒だけど。

「悪かったな……みっともねぇとこ、見せちまった」
「そんな事、思ってないよ。嬉しい」
「何が…嬉しいんだよ」
「…君が寂しい時や、辛い時や苦しい時に僕の所へ来てくれる。
 それが、嬉しいんだよ」

いつも守ってくれる二世が、僕を頼ってくれるのが
本当は凄く、嬉しいんだ。

「僕がついてるから、安心しなよ」

そう言うと、二世は僕の腰に片手を回して、息を吐いた。
僕は二世の頭を撫でながら、歌を続きを歌った。

「…Gute Nacht, gute Nacht. Bis alles wacht,
   おやすみなさい、おやすみなさい すべてが目覚めるその時まで、
  Schlaf' aus deine Freude, schlaf' aus dein Leid.
   喜びから眠りについて、苦しみから眠りについて
  Der Vollmond steigt, Der Nebel weicht,
   満月が昇り、 霧が晴れると、
  Und der Himmel da droben, wie ist er so weit.…」
   上には空が、何て広々としてることでしょう

歌い終わる頃には寝息が聞こえてきた。
壮絶な親子喧嘩をした後に人間界まで飛んで来たんだから
よっぽど疲れていたんだろう。

「おやすみ…メフィスト二世」

僕もベッドに背中を預けて、目を閉じた。


(君が寂しい時は 辛い時は 苦しい時は
 僕の傍にきてください。 傍にいさせてください。
 喜びの眠りも 苦しみの眠りも どうか 僕の隣で)








***



翌日。
僕は二世と一緒に魔界へ行って、
二世にやられたのか、怪我だらけのメフィストに喧嘩の原因を聞いた。

「いや、わしも大人げなかったのぅ」
「そ……そんな事で…」

ソロモンの笛を握った手が怒りに震えた。

「ラーメンに入れるネギの量なんかで喧嘩するんじゃない!」
「あ、悪魔くん!わしは」
「そんな事で僕の二世を泣かすんじゃない!」
「バラすなよ真吾!」
「あ、あああ、悪魔くん、落ち着い」
「問答無用!」

魔界全土に響くんじゃないかってくらいの音色に
一組の親子が仲良く悲鳴を上げた。



(今度喧嘩したら また吹いてやるから!)




おしまい。
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