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プロフィール
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仲里 沙月(ナカザト サツキ)
性別:
女性
趣味:
読書*映画鑑賞*ゲーム
自己紹介:
7/12生
本の虫!倅とメシアが大好きです!好き過ぎる!
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仲里沙月の悪/魔くん小説(二埋)ブログ。
第三話!
久しぶりに長編一気載せです。自重?ナニソレ?
次はドレ書こうかなー!ネタが止まらん!
でもとりあえず中学生編かなー。
何がいいですか?(訊くな)
なんて、余談しながら第三話!
【つづき】よりドウゾ!
久しぶりに長編一気載せです。自重?ナニソレ?
次はドレ書こうかなー!ネタが止まらん!
でもとりあえず中学生編かなー。
何がいいですか?(訊くな)
なんて、余談しながら第三話!
【つづき】よりドウゾ!
(3)
奴隷達は皆 生気の感じられない目をしていた。
『―――気をつけよ』
どこからか、声が聞こえた。
『その者達には、お前達が食料に見えている。
食い殺されたくなければ、殺すがいい』
その声は高らかに笑って、消えた。
まさか…今のが…
辺りを見回していると二世に肩を抱かれた。
「二世…」
「魔力が使えなくても、お前は絶対、俺が守ってやる」
な!と笑う顔に 震えが止まった。
僕はいつも 君に守ってもらってるよ。
力なんかじゃない… その笑顔に。
それだけで 僕はまだ 立ち上がれる。
「…うん。でももう本当に大丈夫だよ。
僕がしっかりしなきゃね」
救わなきゃ。
今いる人達だけでも…
みんなで 生きて、帰ろう。
二世は僕の頭をくしゃくしゃ撫でて
正面を向いた。
「で、どうする?」
「食料に見えてる…か…。
襲いかかって来ないところを見ると
きっと何か"合図"があるんだ」
"待て"と"良し"。まさにその合図が
…きっと僕達が走り出した瞬間に響く。
「…突っ切ろう」
「おいッ」
「向こうは何も持ってない。こっちには馬だってある。
枝や上着で振り切れって逃げられるはずだ」
悩んでる暇はない。
僕達は皆にそれを伝えて、走り出す構えを取った。
そしてその瞬間、手を叩く音と共に
飢えた奴隷が僕達に向かって走り出した。
迎え撃つかのように走り出し、皆、上手くかわしていた。
僕と二世はさっきより高く飛んで奴隷の群れを飛び越えた。
全員助かった、と思ったのは、甘かった。
奴隷達は人とは思えない速さで追い掛けてくる。
その表情は人間のものとは思えない。
腕に注射の痕を見つけた。薬で仕向けられているんだ!
「しつけぇ奴らだ!」
「二世!待って!」
もう一度高く飛ぼうとするのを止めたけど、二世は聞かなかった。
僕を抱いたまま人々の頭上高くまで飛んだ。
「二世、下ろして!」
「今下りて何ができんだ!死ぬだけだ!」
「助けなきゃッ…助けなきゃ!」
「バカ野郎!
こんな状況で、全員助けようってのが無理なんだ!」
「自分だけ逃げるくらいなら死んだ方がマシだ!」
僕を抱いたまま
二世の手が喉の後ろを突いた。
脳が揺れて、意識を保てなくなる。
「…に…せ……」
「俺は、お前が無事なら…それでいいんだ」
助けなきゃ、と思いながら
…泣きながら
僕の意識は閉じられた。
***
目を開けると辺りは真っ暗な夜になっていて
不気味な程、静かだった。
「…気がついたか…」
「……二世……此処は…」
「コースの途中だ。
…レースの続きは明日だとよ」
周りには当初の半分くらいの人しかいなかった。
助けられなかった。
また 助けられなかった。
「…泣くなよ」
「泣いてなんかッ…」
そう言っても 次から次へと
涙は零れていった。
「…俺は、謝らねぇぜ」
「……二世」
「お前が死んだら、誰が神野郎をブッ飛ばすんだ。
死ぬ気があんなら、這いつくばってでも辿り着こうぜ」
「その通りだぜ」
二世に同意したのは
金色の短髪の男性だった。
「俺はディスターだ。…お前のおかげで生きてんだ。
あんな飢えた奴隷を前にしてよ、皆、殺された方がマシだって
神衛隊に突っ込む気だったんだぜ?
それを坊主が救ったんだ。
"助けられなかった"じゃねえ。"これだけ助けた"んだ」
礼には安いが、と筒に入った水を差し出してくれた手は
とても大きかった。
「ありがとうな、坊主」
飲もうとした水に、涙が落ちた。
まだ まだ終わりじゃない。
神のもとへいくまで
泣いてる暇はない。
諦めるわけにはいかない。
涙を拭い水を飲んで、二世の方を向いた。
「二世…ごめんね」
「…もう無茶すんなよ」
「うん……ありがとう」
さっき起きたばかりなのに
睡魔は性懲りもなくやってきた。
「起こしてやるから、もう少し眠れ」
「…うん……」
二世の腕の中は何故か凄く安心して
いけないのに。
守られてばっかりじゃ いけないのに…。
僕は瞼を閉じた。
***
「…しかし凄ぇ奴だな。
諦めた人間に前を向かせる…寝顔はただのガキだってのに」
「口を慎めよ。
…今に、お前なんかが口をきける奴じゃなくなるんだからな」
「…へぇ。神様にでもなるってか」
「そんなもんじゃねぇ」
"メシアで魔太公婦人"
それも悪くねぇだろ。
寝息を立てる額にキスをして
空を仰いだ。
夜明けまで あと6時間。
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