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仲里 沙月(ナカザト サツキ)
性別:
女性
趣味:
読書*映画鑑賞*ゲーム
自己紹介:
7/12生
本の虫!倅とメシアが大好きです!好き過ぎる!
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仲里沙月の悪/魔くん小説(二埋)ブログ。
Merry Chrismasー!
と、いう訳で。
本日はクリスマス小説です。
メシアの片思い話なのに、何故かイチャイチャに見えるのは
どういう罠なんだ。可愛い感じにしたかっただけなのに!
そして鳥乙女の姉御は今回も二人分コーディネート。
彼女がいないと倅もメシアも服装変えません。
まんまタイトルですが、BGMはコチラ。
では!クリスマスの人もクルシミマスの人も
【つづき】よりドウゾ!
と、いう訳で。
本日はクリスマス小説です。
メシアの片思い話なのに、何故かイチャイチャに見えるのは
どういう罠なんだ。可愛い感じにしたかっただけなのに!
そして鳥乙女の姉御は今回も二人分コーディネート。
彼女がいないと倅もメシアも服装変えません。
まんまタイトルですが、BGMはコチラ。
では!クリスマスの人もクルシミマスの人も
【つづき】よりドウゾ!
「なぁ、明日、暇か?」
「え?うん。特になんにもないよ」
「じゃあさ、ちょっとつきあってくれよ」
クリスマスの奇跡があるなら
僕にはちょっと早く舞い降りたらしい。
・melt・
朝起きて 真っ先に君を思い出した。
黒い影は今日は部屋に無くて
急いで歯を磨いて、顔を洗って…
昨日用意しておいた服に袖を通す。
「ねぇお兄ちゃん!見て、見て!」
エツ子がピンクのスカートに
花の髪飾りをつけている。
母さんに買ってもらったらしい。
「うん、似合うよ」
「えへへっ」
僕ももうちょっと、お粧し?できれば
良かったんだけどなぁなんて思いながら
鞄を持ち上げて いざ出発。
「いってきます!」
冬休み。休日の朝。
いつもなら本の虫の僕が出かけたから
家族は不思議そうな顔してた。
歩いていたはずの歩調がどんどん速くなる。
待ち合わせは電車に乗って少し行ったところの時計台。
「おーい」
そこで僕に、高校生くらいの男の子が振った。
「め、メフィスト二世!?どうしたの、その格好…」
背が高いのも勿論驚いたけど、服がいつもと全然違う。
白いシャツに、黒のトレンチコート。
ボトムも黒に、黒のブーツ。赤と黒のストライプのマフラー。
髪は角が見えないようにセットされてるだけで、
今日はシルクハットもない。
「別人みたいだよ」
「今日寒ぃだろ?適当になんか着てこうとしたら
鳥乙女に捕まって、このザマだ」
肩を竦めて諦めたように白い息を吐いた。
「さすが鳥乙女だね。かっこいいよ」
「そうか?まぁ、悪魔くんが気に入ったならいいけどよ。
俺より悪魔くんだって可愛い格好してるじゃねぇか」
「か、可愛い!?」
思わず自分の格好を見てしまう。
ファーのついた灰色のロングコートに黒と白のボーダーのシャツ。
半ズボンに、黒のニーソックスとロングブーツ。
…実はこれも鳥乙女に選んでもらったっていうのは
内緒にしておこう。
「へ、変かな?」
「可愛いっつっただろ?早く行こうぜ」
背や格好が違っても、笑顔は二世だ。
自分の肩より少し低い僕の頭をくしゃくしゃ撫でて歩き出した。
目指したのは遊園地。
以前、遠足で来たけど、その時は途中で
古代魔法界の英雄に襲われて、ゆっくり遊べなかった。
一度遊園地で遊んでみたいという二世と二人で遊びに来たけど…
「カップルばっかり…」
「ほんとだぜ。どいつか魔力でからかってやるか?」
「やめなよ、今日は仕方ないよ。12月24日だしね」
ふーん、と興味無さそうな二世と、とりあえずコーヒーショップへ。
いつもはすぐ出してくれるのに、混んでるから後で席に持っていきますと
言われて、僕と二世は席についてどれから回るか、地図を広げた。
「へぇー、結構色々あるんだな」
「ゴーカート面白いよ。あ、お城も行く?」
「またミイラが出るかもな」
「シルクハットかぶらなきゃ」
二人してこっそり笑い合うと、コーヒーが二つ運ばれてきた。
「お待たせ致しました」
男性のスタッフは僕と二世を交互に見て
「ご兄妹ですか?いいですね。
俺の弟もこの遊園地でアトラクションの案内してるんです。
良かったら、行ってやってください」
笑顔で渡されたのはメリーゴーランドのチケット。
好意に笑顔を返して、内心ため息をついた。
この身長差だし、まして男同士だし、さすがに恋人には見えないか。
…心無しか『兄弟』じゃなくて『兄妹』って言われた気がするのは
きっと気のせいだよね。
「キョーダイ、か」
そう呟いたのは二世だった。
「いいな、そういうの」
「二世、一人っ子だもんね」
「あぁ…昔は憧れたもんだぜ。一緒にバカやったり、喧嘩したり、
そうやってずっと一緒にいる相手…ってのに、な」
見た事もない、二世の寂しそうな顔を見て
思わずチケットを握った。
「さ、早く飲んでいこうよ」
「おぅ!」
「君は、今日は僕の保護者だからね。
しっかりエスコートしてくれよ、お兄ちゃん」
二世は少し驚いた顔をして、満面の笑みでコーヒーを飲み干した。
恋人じゃないけど、君にとって"特別"なら、兄弟でもいい。
今日だけは…君の"特別"でいたい。
***
「なんだこれ!?追いつかねぇぞ!?」
「メリーゴーランドは追いつかないの!」
僕の後ろの白馬に跨がって、いざ動いた二世は
意外なところで驚いた。本当に遊園地を知らないんだなぁ。
「ちぇ、しょうがねぇ」
追いつこうとするのを諦めたかと思ったら
ふわりと飛んで僕の乗っている馬に乗ってきた。
「に、二世!」
「追いついたぞ」
「だ、だだだだめじゃないか!こんな人目につくところで飛んじゃ…」
「誰も見てねぇって」
…確かに周囲は見つめ合うカップルばかりで
僕たちに目を向ける暇は無さそうだ。
コートの下に仕込んだマントを見せて、もう一つ向こうの乗るか?
と言った手を捻ってやった。
内心は、背中から抱き締められてパニックになりそうだけど。
横目で見た顔はいつもより上機嫌で、自分の気持ちを再確認する羽目になった。
絶対に言えないけど …好きだよ。
その後もお化け屋敷に、コーヒーカップ、ジェトコースター、
観覧車にも乗って、パレードも見た。
死出のメロディを口ずさみながら入ったお城はきらきらと華やかで
今回は怖くないね、と顔を見合わせて笑った。
出口近くのショップでお土産を買うと、天気予報とは正反対の
大雨が降っていた。
「うわ、すげぇ雨だな」
「…うん…」
なにも、今日降らなくても…。
思わずため息をつきそうになった。
「…二世、ここからゲートへ行きなよ。
近いから、そんなに濡れずにすむよ」
鞄に入れたままの折り畳み傘が今は恨めしい。
もっと一緒にいたい。でも。
傘を広げた手を、白い手が握った。
「しょうがねぇから、入ってやるよ」
僕の顔を覗き込んで、二世が笑った。
雨の雫が落ちる音が 妙に大きく聴こえた。
***
小さな傘に二人でくっついて入って、自分の心臓が
うるさいくらい鳴っていた。
そのせいで、二世と目も合わせられない。
メリーゴーランドでだってくっ付いてたし、
そんなに気にする事じゃない。それに、二世が変に思う。
そう思っても、息もつけない。
…でもくしゃみは出た。
「大丈夫か?」
「う、うん…雨降って余計寒くなったよね」
そう笑うと、二世は片手で自分のマフラーをはずして
僕の首に巻いた。
「二世、いいよ!君が寒いだろ」
「この俺が風邪なんかひくかっつーの。
いいから巻いてろよ」
大人しく頷いて、マフラーに顎を埋めると
二世の匂いがした。
さすがに…もう、くしゃみも出そうにない。
「今日、サンキューな」
「え?」
「すげぇ楽しかったぜ」
二世を見上げると、少し赤い顔が笑っていた。
良かった、と笑い返して前を向いた。
幸福感で自分が溶けていきそうだ。
前を向くと、もう駅が見えている。
あと 少し。
時間が、止まればいい。
君の事が好きで、嬉しくて
ほんと、もう、死にそうなくらい。
手を伸ばせば届く距離なのに
どうして、届かないのかな。
「じゃあ、気をつけて帰れよ」
…泣きそう。
「うん、二世もね。正月は、うちに来るだろ?」
「おう。多分親父も一緒だけどな」
帰りたくないよ、二世。
「ラーメン用意して待ってるよ。メフィストに、よろしくね」
「おう!」
今すぐ 抱き締めてよ。
「じゃあ、またね」
なんて、ね。
二世に手を振って一人、改札を通った。
振り向かずにホームまで行って、電車に乗って、
そこで振り返ったって、遅いのに。
電車の窓から吹き飛んで行く夜景を眺めていた。
今日一日、僕は"特別"で、いられたかな。
そうだとしても、ただの自己満足。でも。
『楽しかったぜ』
君が笑ってくれた。最高に幸せなクリスマス。
(これが奇跡なら 神様 最高のプレゼントです)
「…雪だ」
駅から家まで歩いてる途中で、雨が雪に変わった。
僕は傘を閉じて、空を仰いだ。
街灯が一つしかない道はほとんど真っ暗で
真っ黒な空から真っ白な雪が落ちてくる。
「…おーい、悪魔くん!」
後ろの空から聞こえた声に振り返ると、
二世が僕の傍に降りた。
「二世!どうしたの?」
背はそのままで、格好はいつもの正装。
シルクハットの上に小さく雪が乗ってる。
「忘れもんした」
「え、忘れ物?」
そういえばマフラーを巻いたままだった。
慌ててマフターを外そうとする手を掴まれて
二世が屈んで僕の顔を覗き込んだ。
「 Merry Chrismas 」
そう言ってキスをされて
閉じた傘が雪の上に落ちた。
End.
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