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仲里 沙月(ナカザト サツキ)
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女性
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読書*映画鑑賞*ゲーム
自己紹介:
7/12生 
本の虫!倅とメシアが大好きです!好き過ぎる!
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仲里沙月の悪/魔くん小説(二埋)ブログ。
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はい。ドン亀が通りまーす。

一ヶ月以上放置!

ちょっと生死を彷徨っておりました。
病院で死にかけてちゃ世話ないなーと呆れながらww
PC起動が難しい状況でしたが書くもんは書いてたので
携帯でupしようとしたら
字数制限!
だからリスは嫌なのyo!とか言ってみる。

放置中も暖かい拍手、お言葉、ありがとうございました!
仲里は今も絶賛死にかけ中です!(ヲイ

そんな感じで本当は4月1日にup予定だったこばなしを一つ。
今は、これがせいいっぱ(ry

ドSというより若干ヤンデレ気味になっちゃったメシアと
相変わらずな倅のこばなしは【つづき】よりドウゾ☆










久しぶりに見えない学校へ顔を出すと
鳥乙女が珍しく真っ青になっていた。

「メフィスト二世がさらわれたの!」

…エイプリルフールには遅過ぎない?




一番星に願うなら




「さらわれたぁあ?二世が?」
「そうよ!」

東嶽大帝を倒して四年。
たった四年の間に二世は周りが驚く程成長し
力だってまさに魔界最強。

その二世がさらわれるって…

「…誰に?」

半信半疑な話しだけど、とりあえず詳細を聞くしかなさそうだ。
十二使徒はみんな心配そうにしてる中で
僕だけが冷静で、なんだか居心地良くない。

「魔女よ。あの女、メフィスト二世をずっと狙ってたのよ!」
「狙ってたって…何かあったの!?」
「そういう意味じゃなくて…
 メフィスト二世が好きって事よ」

…なんだ。そっちか。

「なら、大丈夫だよ。
 好きな相手に酷い事はしないだろうし」

それより早く図書室に行きたいんだけどなぁ…。
その考えを読まれたのか、鳥乙女は
僕の肩を掴み叫んだ。

「悪魔くん!メフィスト二世が他の女に捕られてもいいの!!?」
「良いも何も、二世の気持ちは
 僕が干渉できる事じゃないよ」
「ダメよ!そんな事言っちゃ!」

鳥乙女は益々ヒートアップして
他の使徒も同じように熱を上げていった。

「ナスカお姉ちゃんの言う通りよ」
「旦那を救えるのは、よいしょ!
 大先生だけでヤンスよ!」
「素直に助けにいけばいいんダワサ」
「強奪愛!」「愛会い!」
「バウ、バウーッ!」
「きっとメフィスト二世も待ってるモン!」
「助けに行くゾウ!」
「悪魔くん、素直になる事も大切じゃよ」

唯一の味方はユルグかと思ったけど

「…行くしかなさそうだな」

想いは儚く散った。

「…ッ、わかったよ!
 行けばいいんでしょ!」

ヤケになって叫んだ声は
見えない学校中に響き渡った。



***



魔女のお使い魔で有名な蝙蝠猫が言うには
問題の魔女は自分の城に二世を閉じ込めているらしい。

十一の使徒+僕で
不本意な二世奪還作戦が始まった。

「…此処か……」

見えない学校の三倍はありそうな
大きな城を見上げて僕達は戦闘体勢。
先頭の僕は不本意全開。
でも もう此処まで来ちゃったら
イくとこまでイくしかない感じ。

「…じゃ、さっさと連れて帰ろう」

ウチの第一使徒を。

いつになくやる気満々な使徒達を従えて
結界の張られた扉をブチ破った。
中は妙に静かで誰の声もしない。

「…誰もいないのかモン?」

首を傾げる百目を横目に見ながら

「おじゃましま—す!」

大きく叫んで中へ進んでいった。
誰もいない、なんて結末も予想したけど
そうはいかなかった。

ガシャガシャと音を立てて廊下を塞いだのは
恐らく中が空洞の 銀の鎧。

どうやら向こうも"その気"らしい。



…仕方ない。



「サシペレレ、家獣、ユルグ」

「うん!」
「バウーッ!」
「任せろ」

相手がその気なら こっちだって手は抜かない。

「手加減無しでいいよ。
 頑張って」

僕達は三人を残し、鎧の間を縫うように
先へと走った。




真っ赤な絨毯がどこまでも続く廊下。
この広い城を隅々まで捜す根気はない。
蝙蝠猫に案内を頼みつつ
二世の気配を探りながら出所へと走った。

その時。
閃光が走り抜け、それが幽子の肩に命中した。

「幽子!」
「だ…大丈夫ッ…」

痛みを堪えて笑う幽子の腕から
真っ赤な血が滴った。

プチン、と僕の中で音が鳴った。

「ピクシー、すぐに幽子の治療を。
 鳥乙女、百目、学者、象人」

ピクシーは幽子に駆け寄り
四人は構えを取った。
僕は壁に飾ってあった剣を取り、
握りしめた。
手加減無しは、もう撤回だ。


「暴れて良し」


ニヤリと笑う影を背中に感じながら
僕は獣の姿となった妖虎に跨がり
蝙蝠猫と城の主の元へ。

「急ごう」



誰に喧嘩売ったか  教えてあげるよ。





***




「あ」

城を走る気配。
あいつ等…勢揃いで来たのかよ。

「なぁ、もういい加減にしねぇか」

目の前にいる魔女に声をかけたが
そいつはじっと俺を見つめている。
両手を拘束されちゃいるが、こんなもん一瞬で外せる。
だが、術を破壊すれば術者にハネ返る。

「女を泣かせんのは趣味じゃねぇんだ。早く離」
「じゃあ、ちょうだい」

言葉を遮って何度めかの要求をされた。

「何回言やぁいいんだよ。
 俺ゃ契約してんだ。身体も魂も、主のもんだ」
「欲しいのはそんなものじゃない」

魔女は俺の前で膝を付いて、俺を見上げた。

「欲しいのは、その心」
「…あいにくと、売約済みだ」

そう言うと俺に抱き着き、キスを迫った。
顔を背けると、それが気に食わなかったのか
俺の膝を割って入ってきた。

「おいッ」
「…なら、身体だけでいい」

魔女の手が太股を撫でた。
いやいやいやいや、待て待て!

「ちょ、ちょっと待て!」

慌てて止めようとした瞬間
デカい音と共に扉がぶっ壊れた。



「すみませーん、うちの駄犬引き取りにきましたー」



マジギレしたツラの真吾が
そこで笑みを浮かべていた。



***




もうこれ以上無いってくらい
怒ってるのに、目の前の二世に
怒りって限度がないんだと知った。

「……君、何してんの」

仲間に心配かけて
僕になんにも言わないで

「そんな小さな子に」

二世の脚の間にいる女の子は
幽子くらい小さな子だった。
あれが魔女、か…。

「こ、これはッ…」

焦る二世に怒りはどんどん沸き上がり
笑みがそれに比例した。
魔女は僕達を見て立ち上がり
真っ黒な瞳が僕を睨んだ。

「あんたが"シンゴ"ね」
「はじめまして」
「…あんたみたいな人間にッ…」

可愛い顔が憎しみに歪み、涙を流した。

「私の方がッ…ずっとッ…!」

ポロポロ落ちる涙を見ながら
綺麗な泣き方をする子だと思った。



あぁ 腹立つよほんと。
あぁ でも



僕は握ったままの剣を鞘から抜き
魔女に切り掛かった。


ガンッ、と大きな音がして
二世のステッキが剣を防いだ。

「…なんのマネだ、真吾」
「…判らないの?」

僕は剣を放って、二世の頭に蹴りを入れた。
二世は倒れもせず僕を睨んだ。

「第一の使徒でありながら、みんなに心配かけて
 幽子は怪我もしたんだよ。どういうつもり?」

二世は黙っていたけど 大体わかる。
女の子に弱い二世の事だから
彼女に強く出れなかったんだろう。

僕は盛大にため息をついて
二人に背を向けた。

「お楽しみ中失礼しました。
 じゃあね」

ヒラヒラ手を振って、妖虎と蝙蝠猫に
全員を撤収させるよう指示を出した。

「こんなのは二度と御免だからね」

帰り、家獣の中で全員に言うと
十一の仲間は可愛らしく、しゅん、と肩を落とした。
それ以上怒る気にはなれなくて
家獣から夜空を眺めた。

見つけた一番星。




『あの子と二世がうまくいきますように』って?


さすがに、それを祈る気にはなれないなぁ。




***



明け方 ようやく解放された俺は
真吾の部屋へ急いで飛んだ。

が、いつも寝ているベッドに姿が無ぇ。

けど 気配はする。

試しに押し入れを開けると
真吾はそこで俺の枕を抱きながら縮こまるように眠っていた。
押し入れに入り、襖を閉めて
暗闇の中で真吾を抱きしめた。

「…おい、起きろ」

相当熟睡してるのか
真吾は全く無反応。

「真吾」

そう呼ぶと身じろいで枕に顔を埋めていった。
…息できんのかよ…。

「…ったく。んな寂しいなら
 もっと可愛く連れ戻しに来いっつーの」
「…バカじゃないの」

くぐもった声がハッキリそう言った。
起きてたのか…。

「あの子はどうしたのさ。
 一人にしちゃダメだよ」
「俺は一人しかいねぇんだ。無茶言うな」
「ワケ判んない」
「一人にしちゃダメ、なのは
 こっちもだろ」

首筋にキスをして軽く噛むと
ビク、と真吾の身体が震えた。

「…なんで切り掛かってきやがった?」
「…まだ判らないの?」
「生憎、頭脳派じゃねぇんでな」

真吾は枕を更に強く抱いて

「好きな人に守られるっていうのは
 嬉しいもんなんだよ」

俺が止めると判っていた。
俺が魔女を守ると判っていて
剣を振り降ろした。

「…俺が止めなかったらどうするつもりだったんだよ…」
「バカ」

真吾の軽い裏拳が額に決まった。

「君の事は僕が一番よく知ってる。
 止めないはずがない」

冷たく 静かにそう言う真吾を背中から強く抱いた。

「悪かった」

だから

「泣くなよ」

枕に顔を埋めたまま
真吾はもう一度、バカ、と呟いた。

「お互い様だろ」

バカ二人で似合いだぜ。

「バカは君だけだよ」
「っるせぇ」
「バカで無鉄砲でタラシで最悪な」

抱いていた手を握って

「僕だけの悪魔」

そう呟いた。




***



後日
あの魔女がメフィスト家に謝りに来たと
二世から聞いた。

「良かったの?
 あんなに可愛い子フッちゃって」
「もっと可愛いのがいるからな」

…ほんっと バカみたい。

「いつか後悔するかもよ?」
「上等だ。
 後悔もしねぇままダラダラ生きてられっかよ」

ニャハハと笑う顔に
僕も笑ってしまった。




(一番星に願うなら
 後悔は 君と共に)




おしまい。
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