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仲里 沙月(ナカザト サツキ)
性別:
女性
趣味:
読書*映画鑑賞*ゲーム
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7/12生
本の虫!倅とメシアが大好きです!好き過ぎる!
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仲里沙月の悪/魔くん小説(二埋)ブログ。
今日何の日か…ご存知ですか?
そう!あの有名お菓子の日!
っていうか去年もやりましたこのネタ。
成長ありません!
なんかガッツリ気合い入れたのが
続いた気がするので初心に帰ってみようと
仕事終わりバスで赴くまま30分で書き上げた
もはや書いた本人もよくわからない一作!(ヲイ
どんな駄文も二埋なら許せるという方のみ
【つづき】よりドウゾ!
お菓子一本分の距離
11*11
日曜の昼間。晴天。
みんなが遊びに行ったこんな今日も僕は変わらず本の虫。
「うーッ…」
カチコチになった背と肩を伸ばすと天井を漂う黒と目が合った。
「よう」
「いつの間に来たんだよ、メフィスト二世」
「ついさっきな」
声もかけないなんて、らしくないと思いながら
ベッドに着陸する二世を椅子を回転させて見ていた。
「エツ子も百目も母さんとデパート行ったよ?」
「へぇ…パパさんは?」
「出版社。連載が取れそうだって張り切ってたよ」
二世は興味無さそうに、ふーん、とだけ言った。
ついでにお腹も鳴らして。
「あ」
「なんだ、ラーメン食べに来たのか」
思わず笑ってしまったまま、引き出しを開けた。
自分でも何が入ってるかわからないそこに
キリヒト君から貰ったお菓子の箱が一つ。
「こんなものしかないけど、食べていいよ」
「あ?あぁ、サンキュー」
箱を投げると二世は片手でキャッチして、箱ではなく
僕を見た。
「どうしたの?」
「悪魔くんは食わねぇのか?」
「あー…うん、僕はいいや」
「…ふーん…」
二世はしばらく箱と僕を交互に見て
「じゃ、俺もいい」
「え?だってお腹空いてるんだろ?待ってても今日はラーメン無いよ?」
「あのな。俺はラーメンの為だけに此処に来てる訳じゃねぇんだぞ」
嘘ばっかり、とは言わないでおこう。
「主が働いてんのに一人で飯が食えるか」
「飯って程のものじゃ…」
二世は箱を乱暴に開けて、中のお菓子を一つ僕に向けた。
正確には、一本。期間限定・ショコラポッキィ。
チョコたっぷりのそれを釣りでもするみたいに僕に向けて
「休憩、休憩」
そう言って笑った。
そういえば僕もお腹空いた。立ち上がって二世の隣に座り、
そのままポッキィを咥えた。口内にチョコの味が広がり
咥えたまま天井を仰いで出たのは溜息。
「そんな風に我武者羅やってると、マジで倒れるぞ?」
「そこまでじゃないよ。でも…」
でも。もしも。仮に。万が一。
「倒れたら…楽だろうなぁ」
でも僕はそれが怖い。
大切なものを無くしそうで。
二度と立ち上がれなくなりそうで。
だから、言う。
「大丈夫だよ」
って。
「倒れもしないし、本当に、大丈夫」
「嘘つけ」
「嘘じゃないよ。僕の疲労や悩みなんか、きっとこれくらいだよ」
咥えたポッキィを揺らして二世に笑顔を向けた。
ポッキィ一本分のマイナス感情。
「だから、大丈夫」
「…俺には弱音吐けねぇってか」
「え?」
「所詮は悪魔だもんなぁ?強情張ってプライド守ってるつもりかよ」
嘲笑うような言葉と声。
胸の奥にグサリと刺さるような感覚に、僕は二世から箱を奪い取り
それを二世の頭に垂直に叩き落してやった。
「いで!」
「今度そんな事言ったら絶交だからな!」
怒る僕。拗ねる君。
ちょっと可愛いとか思っちゃう辺り、
本当に疲れてるのかもしれない。
僕は手に持った箱を眺めながら、小さく呟いた。
「…言いたいんだよ」
「なに?」
「大丈夫、ってさ。君にそう言うと、本当に大丈夫な気がするから。
頑張れる気がするんだ」
二世が、大丈夫か、と訊く。
僕は、大丈夫、と答える。
大丈夫。頑張れるよ。だって 君が傍にいてくれる。
「二世が心配してくれる気持ちに、甘えてるのかもね」
「わかりづれぇなぁ。もっとハッキリ甘えろよ」
二世はそう言って、僕が咥えたままのポッキィに食いついた。
「にせ…」
一口食べたらキスでもしそうな距離。
そこで二世が、笑った。子供のような、大人のような
不思議な笑顔。黒い瞳が、僕を吸い込むんじゃないかと思った。
「ポッキィ一本分だろ?軽く食ってやるから、たまには"大丈夫"以外言ってみろ」
「そ、そん、な事言われたって…何を、言えば…」
「例えばー…好きだとか」
「…は?」
突然の台詞に惚けても、二世はお構いなしに
ポキンと一口 食べ進んだ。
一口分の距離で、僕は何も言わずただ煩く鳴る心臓の音が
二世に聞こえやしないかと心配した。
「そうやって無茶するお前も好きだけどな
たまには甘えてくれねぇと全力で拗ねるぞ」
ちょくちょく拗ねてるくせに何言ってんの、とも思ったけど
「…それは、困る」
好きの代わりに、最後の距離を食べた。
はじめてのキスは ショコラの味だった。
おしまい
【おまけ】
キスしたままベッドに二人で倒れた瞬間
「ただいまだモーン!」
バキッ ゴンッ バサバサッ ドカッ
「いっっっでぇええええ!!」
「ご、ごめん!!」
百目の声に驚いて、思わず二世に右ストレートを決めてしまった。
二世は机に背中をぶつけ、積み上げていた本が頭の上に落下。
相当痛がってる。
一階からはエツ子や母さんの声も聞こえた。
「真吾ー、いるのー?」
階下から母さんが呼んだけど僕は二世の手を取り
ベランダへ出た。
「行くよ!」
「ど、どこに!?」
「後で考える!」
二人で訳もわからないまま慌てて、逃げるように二世の背中に飛び乗った。
どこに行くかなんて決めてないけど
「…二世」
「ん?」
君と手を繋いでポッキィ買いに行きたいな。
おしまい。
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