忍者ブログ
カレンダー
12 2025/01 02
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

最終更新日*4.14
お知らせ 更新
前回更新日*2.13
こばなし 更新

やる気出ます!

現在お礼10種
ドラゴン二世×真吾
※完全パラレル設定
次回キリは50000番!
キリ番取られた方は
リクどうぞ!



連絡手段
←メール
プロフィール
HN:
仲里 沙月(ナカザト サツキ)
性別:
女性
趣味:
読書*映画鑑賞*ゲーム
自己紹介:
7/12生 
本の虫!倅とメシアが大好きです!好き過ぎる!
携帯はコチラ!
リンク
最新コメント
最新トラックバック
ブログ内検索
仲里沙月の悪/魔くん小説(二埋)ブログ。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

あけましておめでとうございます!

2010年…無事、一周年も迎えて年を越せました。
亀更新になりながらも暖かいお言葉をいただき
【悪辣メシア】は2011年も張り切って参ります!
と、いうわけで
本年も宜しくお願い致します!



新年一発目は同棲シリーズ☆まだいじいじします!次くらいで急展開させたい!(←希望
2011年このじれじれな二人が進展するよう祈ってあげてくださいww
今回は二人のお正月話!タイトルはコチラから☆
ツイッターでほんの少し話題になったネタあり。
あなたの発言ネタになってますよ!!www
忙しい年始の時期…ちょっと暇だなーという方は
【つづき】よりドウゾ!






いつでも君の為に


I with for you



年末。真吾が仕事を納めて帰ると
いつもはテーブルがある場所にそれはなく
代わりにあったのは紺色の炬燵。

「やっぱ冬はこれだろ!」
「…君、生粋の日本人になれるね」

そう笑い合って炬燵に二人で入り、そうやって
新年を迎えた。

***


「あ、年賀状。メフィストに出してないや」

キッチンで急須片手に真吾が思い出したように呟いた。

「親父に年賀状ー?いらねぇだろ」
「そうは言うけど、もう書いちゃったし。
大事な息子さんをお預かりしてるわけだし」
「預かられた覚えねぇっつーの!」

叫んでみても、炬燵で蜜柑を剥くのに必死になっている姿は
真吾には可愛らしく見えた。

「蜜柑のこの白いの、めんどくせぇな」
「そのまま食べちゃえばいいのに」
「ここまで取ったら全部取る」

テレビの特別番組に見向きもせず二世は
手元の蜜柑に真剣だった。
それを笑顔で見て、真吾はダウンを取った。

「どっか行くのか?」
「うん。やっぱり年賀状だけ出してくる」
「いらねぇっつってんのに」
「まぁ、こういうのは気持ちだから」

すぐ戻るね、と残して真吾は部屋を出て行った。
雪が降るかもしれないと予報された元旦の空は寒く
マフラーでも巻いてこれば良かったかと思い始めたころに
家族連れとすれ違った。
母親と父親と手を繋いだ小さな女の子は晴れやかな着物を着て
どうやら初詣に行くらしい。

「…そういえば、初詣…行ってないな」

並んで炬燵・テレビ・蜜柑で新年を迎えてから
初詣の話は一度も出ていない。
悪魔は神事に関わりたくないものだが
メフィストや二世くらいになると
あまり関係ないと聞く。
寒いから行きたくない、なんて理由なんだろうと察しをつけ
部屋に戻ったら初詣に連れ出そうと決めて
真吾はポストの前に立った。

「二世は…何を祈るのかな…」

悪魔である彼も神に祈る事があるのだろうか。
だとしたら、何を祈るのだろうか。
小さな疑問を抱いたまま年賀状を静かに入れた。
魔力のかかった葉書はポストの中へは落ちず
そこから消える気配だけが残った。
そのまま部屋に真っ直ぐ帰り、

「ただいまー」

そう言ってもいつものように返事が返ってこない。
リビングではテレビをつけたまま
炬燵で眠っている二世の姿。
蜜柑は途中のままテーブルに転がっている。
綺麗に剥けているのに食べなかったのか、と自分も炬燵に入り
その蜜柑を、よく寝入っている二世の額に乗せた。

「ッ…鏡餅だッ…」

思わず出る笑いを堪えながら、真吾は二世の寝顔を見ていた。



起きたら、初詣に行こうか。
寒いからマフラーも持って、文句言う君の手を引いて
今日なら、手を繋いでも、怒らないよね。
そうしてお賽銭を入れて、鈴を鳴らして、手を叩いて
今年も君が幸せでありますように、って 祈るんだ。
沈まない太陽のように、欠けない月のように強い君が
傷ついたりしませんように、って。




「…二世。早く起きないと、キスするよ」

小さく呟いて、二世の隣に寝転んだ。



***



「…んぁ…寝ちまった…」

目を擦りながら起きると、すぐ隣に真吾が眠っていた。
時間はまだ早い。テレビでは初詣の映像が流れている。
色々な出店も出て、甘酒を振る舞うその様子に
二世の興味が傾いた。

「真吾、なぁ、これ行こうぜ」

声をかけても真吾は起きる様子もない。
昨日まで仕事だ忘年会だと走り回っていたのだから、無理もない。
傍で転がっていた蜜柑を半分口に放り込んで
テレビに視線を戻した。
放送される初詣は賑やかさを増していく。
『えー、こちらは初詣の熱気で盛り上がっています!
 みんなどんなお祈りをしたのでしょうかー?』

「…お祈り、か」



俺はお祈りなんてしねぇけど。
神頼みなんて主義じゃねぇけど。
でも一個だけ、祈るんなら。
今年もお前が幸せでいられるようにって
それを祈るんなら、神社でも寺でも寒くても行きてぇな。
お前を守りたい。救いたい。今年も、一番近くで。




「真吾ー…早く起きねぇとキスすんぞ」

そう言っても全く反応のない真吾に、そっとキスを落とした。



***



「…あ!初詣!」

突然起き上がった真吾の第一声はそれだった。
時刻は16:27。夕陽が眩しくなってきている。

「やーっと起きたかと思ったらそれかよ。ほら、行くぞ」
「うん…って、え?初詣?」
「他にどこ行くんだよ」

笑い混じりに真吾へダウンとマフラーを投げ、自分も
真吾からクリスマスプレゼントとして貰ったダウンを着た。
真吾も二世から貰ったマフラーを巻いて、慌てて立ち上がり
二人で白い息を吐きながら神社までの道を歩き出した。

「そういえば二世、蜜柑食べた?」
「ん?あぁ、食ったぞ」
「年賀状出して帰ったらテーブルに放り出してあったよ。
 何のために必死で剥いてたのさ」

からかうように笑っても、二世は顔色一つ変えず

「真吾と食うため」

と答えた。

「…あ、あんなに一生懸命になって?」
「俺がマジになるのはいつでも真吾のためだぞ」

あっさり言う言葉に思わず喜んでしまう顔をマフラーで隠して
真吾もまた、なんでもない風に話を続けた。

「で、でも早く食べないともったないよ。
 甘くて美味しいのに」
「そりゃ……ん?真吾、あの蜜柑食ったのか?」

ご近所から貰った蜜柑に未だ手をつけていないはずの真吾が
味を知っているはずがない。
真吾もまた、どうして自分が知っているのか分からなかった。

「あれ…そういえば、そうだね。夢だったのかも」
「夢?」
「うん。なんだか凄く幸せな夢を見てて…
 内容は忘れたんだけど、甘い蜜柑の味がしてた」
「蜜柑の味ねぇ…………あ」

二世は思い出したように立ち止まったが
真吾がどうしたのかと訊く前に
速足で歩いていく。
二世の横顔が少し赤い気がしたが
真吾は何より早く二世の手を取った。

「二世!神社こっちだよ!」
「え、あ、」

まだ人通りの多い神社を、はぐれないように、
と何度も言い訳のように言いながら
真吾は二世の手を離さず、二世も真吾の手をしっかりと握っていた。
少し並んで参拝をする時になり、二人はようやく手を離した。
賽銭を投げ入れ、鈴を鳴らし、手を叩き

今年も 二世が 真吾が 幸せでありますように。


静かに祈った。



「二世」
「ん?」
「今年も、よろしくね」
「あぁ。俺も、よろしくな」
「うん!」



いつでも君の為にI wish
幸せを願う事こそが愛
夢を見れば恋をすれば
誰にでも悩める日が来るから

I wish,I wish,I wish for you always baby



fin.
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:

material:wolke  template:ゆずろぐ

忍者ブログ [PR]