カレンダー
12 | 2025/01 | 02 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | |||
5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 |
12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 |
19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
最終更新日*4.14
お知らせ 更新
前回更新日*2.13
こばなし 更新
やる気出ます!
現在お礼10種
ドラゴン二世×真吾
※完全パラレル設定
次回キリは50000番!
キリ番取られた方は
リクどうぞ!
リクどうぞ!
カテゴリー
小説を一気に載せ過ぎて
拍手レスが流れる事が
ございます。
お手数ですがコチラで
ご確認下さい。
拍手レスが流れる事が
ございます。
お手数ですがコチラで
ご確認下さい。
プロフィール
HN:
仲里 沙月(ナカザト サツキ)
性別:
女性
趣味:
読書*映画鑑賞*ゲーム
自己紹介:
7/12生
本の虫!倅とメシアが大好きです!好き過ぎる!
本の虫!倅とメシアが大好きです!好き過ぎる!
リンク
最新コメント
最新トラックバック
ブログ内検索
最古記事
(10/22)
(10/22)
(10/22)
(10/22)
(10/22)
仲里沙月の悪/魔くん小説(二埋)ブログ。
連日、飲み倒しでございます。もう勘弁してーッ!
どんなに飲んでも二埋は書きます。書いちゃいます。
最近、中学生編を書くのが楽しい!
ウチは乙女なメシアが多い?ので、中学生編は『男の子』な感じにしたい!
ちなみに。本編でメシアと貧太が読んだ本は実在します。
どんな本か知りたい方は拍手からでもメールからでも
お問い合わせドウゾ☆
では。今回から倅目線になった中学生編は【つづき】よりドウゾ!
どんなに飲んでも二埋は書きます。書いちゃいます。
最近、中学生編を書くのが楽しい!
ウチは乙女なメシアが多い?ので、中学生編は『男の子』な感じにしたい!
ちなみに。本編でメシアと貧太が読んだ本は実在します。
どんな本か知りたい方は拍手からでもメールからでも
お問い合わせドウゾ☆
では。今回から倅目線になった中学生編は【つづき】よりドウゾ!
「ほら、左手はこうやって」
「う、うんッ…」
「バカ。それは右手だ」
「そそ、そうだねッ…」
「…で、真っ直ぐに刃を下ろす」
タンッ
06:Love and strength
「まったく。終業式からずっとメフィスト二世の家にいたなんて。
エッちゃんに聞いて驚いたよ」
「ごめん」
苦笑いをしてる真吾にコーヒーを出すと
嬉しそうな笑顔を向けられた。
それに笑い返して、貧太にもコーヒーを置いてやった。
「ほら。飲んだら帰れよ」
「君にそんな事言われる覚えはないね」
「此処は俺んちだ!」
ふんっ、と顔を背ける貧太との間に挟まれて
真吾は、まぁまぁと交互に手の平を向けた。
「…悪魔くん。これ、借りてた本」
「あ…わざわざありがとう」
「面白かったよ。犯人、きっとあの人だと思う」
「え!誰、誰!?僕と一緒かな!?」
途端に盛り上がった二人を横目に
本を見た。手の平サイズの小さな本だ。
「…なんだ、こりゃ」
「ミステリー小説だよ。
今話題の作家で、凄く面白いよ?
最後まで読んでも犯人が判らないんだ!」
「へぇー……」
悪魔関係以外の本を読んでるなんざ
ハッキリ言って意外だ。
離れてる間に趣味の幅も広まったみてぇだな…。
「ところで悪魔くん…その指、どうしたんだい?」
真吾は絆創膏の巻いた指を慌てて隠した。
ほぼ全部の指に巻いてるから
隠すとまるで握りこぶしだ。
笑いを堪える俺を睨んで
真吾は諦めたように白状した。
「…二世に料理を教わろうとして…」
「真吾の包丁捌きは心臓に悪いぜ。
食材より先に指を切り落とすところだったんだからな」
どうやったらあそこまで不器用になるのか逆に不思議だ。
貧太は、ふーん、とだけ言って
目を伏せた。
「…それじゃ、僕は帰るよ」
貧太はコーヒーを一気飲みして
玄関に向かった。
「メフィスト二世。ちょっといいかい?」
「あ?」
貧太に手招きされて、俺も玄関に向かった。
「じゃあ悪魔くん。また新学期にね」
「あ、うん…またね」
そう言って貧太は部屋を出て
俺も後に続いた。
「なんだよ?」
パタン、と扉が閉まるのを確認して
貧太は俺を睨んだ。
「…悪魔くんの事、名前で呼んでるんだね」
「あぁ。ちゃんと本人に了解も取ったぜ?」
そう言うと大きなため息をつかれた。
「悪魔くんの気持ちも考えなよ」
「は?」
「メフィスト二世。悪魔くんが好きなんだろ」
思わず声を立てて笑い出しそうになるのを堪えて
代わりにニヤリと笑った。
「…やっぱ、本人以外はわかるんだな」
「…悪魔くんには…言わないのか?」
「あぁ。真吾の気持ちは聞いたが、あいつは酔ってて覚えちゃいねぇだろ」
そう言うと貧太は目を見開いて拳を震わせた。
「悪魔くんの気持ちを知ってて…それで黙ってるのか!!?」
「あぁ、そうだ」
「どうしてッ…!」
どうして?
その質問こそ"どうして"だ。
「今のあいつを見ていてぇからに決まってんだろ」
「はぁ!?」
「俺で頭がいっぱいのあいつを、な」
包丁の使い方を教えてやると
背中越しに手を握ったくれぇで
真っ赤になっていた。
「可愛いだろ?」
「やっぱり…君は悪魔だッ…!」
「最高の褒め言葉だぜ」
貧太は一度拳を上げたが
それをゆっくりと下ろし、俯いた。
「…よく覚えておくんだね」
「あ?」
「人間は弱い生き物だ。
悪魔くんは自分の恋が報われないと思ってる。
報われない恋に、彼がこれ以上堪えられるかな」
「…何が言いてぇんだ」
もう一度俺を見た貧太は
笑っていた。
「余裕にしてると、僕が取っちゃうからな」
それだけ言い残して、貧太はエレベーターに向かっていった。
「…メフィスト二世?」
振り返ると、扉を開けて
真吾が出てきた。
「あいつなら帰ったぜ」
「また喧嘩?」
「してねぇよ。…ま、宣戦布告ってやつだな」
「え?」
その気なら 相手になってやるさ。
「…なんだかよく判らないけど、仲良くしなきゃ駄目だよ」
「へいへい」
「僕も一度うちに帰るね」
扉を閉めてエレベーターに向かおうとする手を掴んだ。
「まだいいだろ」
「電話一本したきりだから、母さんも心配してるかもしれないし
いつまでも君の服を借りたままじゃ悪いし」
黒のシャツに黒のスラックス。
真っ黒な服を着た真吾が苦笑いを浮かべた。
「けど」
「メフィスト二世…そんなに一人暮らしが寂しいの?」
真吾は驚いたように尋ねた。
こいつ、マジで気づいてねぇのか…?
黙ってるとクスクス笑い声を立てた。
「着替え持って、また来るよ」
「おぅ。今夜は鍋するからな」
楽しみにしてる、と笑って
真吾はエレベーターに向かっていった。
いつもと全く違う、真っ黒の後ろ姿は
しゃんと背筋が伸びていて
やっぱり 小学生の頃よりデカかった。
「………遅ぇ」
着替えを取りに行っただけのくせに
夕暮れになっても真吾は戻らなかった。
のんびり待つつもりだったが
妙に気になって探しに行くと
上空から真吾の影を見つけた。
赤いシャツにデニムの半ズボン姿。
それが裏路地で学生服の男、三人に囲まれている。
ゆっくり降りて、そいつ等に聞き耳を立てた。
「…だからさぁ、難しい話しじゃねぇって」
「そうそう。ちょ―っと金借りてぇだけなんだってー」
「いつか返すからよー」
…これが人間界のテレビで見た
『カツアゲ』だな。
美味そうな名前のくせに実際見るとタチ悪ぃな。
「僕は人に貸せる程、お金なんか持ってません」
全く怯えてない声がハッキリそう言った。
「…聞き分けねぇなぁ!」
一人が真吾に拳を振り上げた。
助けに入ろうとしたが、遅かった。
…そいつの腹に真吾に拳がきっちり決まった。
「あ!しまった!」
真吾は慌ててオロオロしたが
三人組の方が慌てていた。
「大丈夫か!?」
「このチビ!」
「ッ…やっちまえ!」
三人は一勢に真吾に殴りかかったが
真吾はそれを避けながら
呑気に"ちょっと待って!"なんて言ってやがる。
だが、それでも止まらない三人に
ついにキレたのか
真吾は一人の腕を取って、一本背負いを決めた。
投げられたそいつは俺の方へ飛んできて
避けると傍のゴミ箱に激突して気絶した。
「し…しまった…」
またオロオロしてる真吾に
残り二人はまだ諦めなかった。
ようやく腹を決めたのか、真吾は二人に向かって構えた。
「…あれは……」
どこかで見覚えのある構えだ。
真吾は二人の拳を避けると
一人の足を払い、バランスの崩れたそいつの首に肘を食らわせた。
呆気なく気絶しちまって、残りは一人だ。
「もうやめよう」
「うるせぇ!!」
怒りでめちゃくちゃに拳を振るそいつの腕を掴み
真吾は大きく飛び上がった。
「ごめん」
そう言って、そいつの首に蹴りを食らわせ
ようやく静かになった。
しまったー…と背中で語ってる真吾の傍で
肘を喰らった一人がフラフラ立ち上がった。
「こ、の野郎ッ…!」
「しつけぇ」
背後から攻撃なんざ男の風上にも置けやしねぇ。
頭に踵落としを食らわせると、そいつは今度こそ完全に気絶した。
「メフィスト二世!?」
「派手にやったなぁ。俺の出番ねぇだろ」
笑いかけると真吾は照れくさそうに笑った。
「…ユルグだな」
「え?」
「お前にこんな事教えた奴」
見覚えのある構え。
ありゃユルグの奴が人型で戦った時に
見たもんだ。
たった一回見たきりだったが
ようやく思い出した。
「うん…まだまだだけどね」
「確かに、詰めは甘ぇな」
踵落としを食らわせた奴の頭を
足で小突いた。
「みんなと別れてからも練習したんだけど…
やっぱりユルグや妖虎に教わったようには
なかなか出来ないよ」
「…なら、俺が教えてやろうか?」
「二世が…?」
君、喧嘩なんかした事あるの?
とでも尋ねてきそうな手を取って
河原へ向かった。
「よし、来い」
「…来いって言われても…」
せっかく人目の少ねぇ場所まで来たっつーのに
真吾は首を傾げたままだ。
「かかって来いって。
ま、真吾じゃ一発も当てられねぇよ」
「………言ったな」
ようやくその気になったのか
真吾は俺に向かって構えた。
スッ、と息を吸って速い蹴りが飛んできた。
「違ぇ」
「は?」
「もっと膝から、こうやって…」
「な、何するんだよ!」
膝を持ち上げると真っ赤になって
反対の足で蹴りを出した。
顔面の横まで飛んできたそいつを受け止めて
空中に放り投げた。
「もっと気合い入れてかかって来い」
「…怪我しないでよ」
その一言で真吾の攻撃が始まった。
威力は大した事ねぇがスピードはまぁまぁだな。
問題はそこじゃねぇ。
「…ユルグの野郎ッ…」
いつか見たユルグと全く同じ動き。
真吾の傍に、ユルグを見た気がして
苛立ったまま真吾の胸に拳をぶつけた。
「ッ…!!」
「しまった!」
真吾は声も出さずにうずくまって
慌てて駆け寄った。
「真吾!」
「い……」
「い?」
「痛ぁーいッ!」
バキ、と俺の顔面に真吾の右ストレートが決まった。
「痛ぇ!」
思わず決めたのか、真吾は無視して
咳込んでいた。
「…悪ぃ。大丈夫か?」
「うん…ごめん。大丈夫だよ」
涙浮かべて言う台詞かよ。
「さすがにメフィスト二世には敵わないね」
「強ぇだろ」
頷いて笑う真吾は
すぐにその笑顔を消した。
「こんなんじゃユルグと妖虎に申し訳ないな」
「大体、俺達がいるのになんで鍛える必要があんだ?
戦いなら俺達が」
その言葉に、真吾は首を振った。
「君達だけ戦わせるなんて嫌なんだ。
なんの役にも立たないかもしれないけど
自分の身くらい守れるようになれば
みんなに怪我させることも少なくなると思って」
真吾は河の方を向いて、真剣な目をしていた。
「人間は弱い。悪魔どころか人間相手だって
敵わない時もある。
でも…強くなる可能性は絶対にある。
身体も心も、もっと強くなりたい。
人間と悪魔が仲良く暮らせる世界…
夢を叶えるために」
黙って聞いてると
真吾が俺に笑いかけて
「夢よ 届け、君の心に」
優しい声と共に手が俺の胸に当てられた。
真正面から見た真吾の顔は夕陽に照らされて
凛としていた。
『君は悪魔だ』
『報われない恋』
『夢を叶えるために』
…もう、いいか。
「好きだ」
「………え?」
「好きだぜ、真吾」
俺で頭いっぱいなお前も可愛いが
今はとにかく お前を抱き締めたい。
It continues.
PR
この記事にコメントする