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プロフィール
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仲里 沙月(ナカザト サツキ)
性別:
女性
趣味:
読書*映画鑑賞*ゲーム
自己紹介:
7/12生
本の虫!倅とメシアが大好きです!好き過ぎる!
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仲里沙月の悪/魔くん小説(二埋)ブログ。
はい!今回流血注意です!
そんなでもないかなー…どうかな。基準がわかりません。
でも流血表現バシバシです。苦手な方はご注意下さい。
…長編になると必ず流血表現出る謎。
血だらけ好きだからですかね。
それではー!ようやくこの辺りから色々解明!
第七話は【つづき】よりドウゾ!
そんなでもないかなー…どうかな。基準がわかりません。
でも流血表現バシバシです。苦手な方はご注意下さい。
…長編になると必ず流血表現出る謎。
血だらけ好きだからですかね。
それではー!ようやくこの辺りから色々解明!
第七話は【つづき】よりドウゾ!
(7)
その瞬間。
蔓が切れ、僕は地に落ちた。
振り返らなくったってわかる。
毎日のように聞いた、ニャハハ、って独特の笑い声。
「勝手に殺してんじゃねぇよ。
俺がいつ誰に殺されたってぇ?」
「そんな…だって…」
擦りむいた膝を気にしながら立ち上がり、彼女に向いた。
「刃を合わせた時…生気を送り込んだ。
かなり賭けだったけど、上手くいったみたいだね」
「あぁ、そりゃもう最高のキスだったぜ」
可笑しそうに、嬉しそうに笑う顔に
拳を打ち込んでやりたかったけど、とりあえずそれは後回しだ。
「でもあなたは、斬ったわ」
「秘密は……二世がくれた、この刀」
「そいつはな、マジで殺気がねぇと相手を殺れねぇんだよ。
殺す気がねぇ内は木刀みてぇなもんだ。
…説明してなかったのに、よく気付いたな」
二世は少し驚いた顔をしていたけど
「信じただけだよ」
君が僕を判ってくれているなら
僕に、誰かを殺す為のものを渡すはずがない。
君は僕を判ってくれている。
ただそれだけを信じて、刀を振り下ろした。
「愛だな」
「この苦労を漢字一文字で片付けられちゃたまんないよ」
二世の額を小突いて彼女の目の前に立った。
彼女は俯いて地を見つめたまま
長い髪が風に微かに揺れている。
「さぁ、みんなを戻すんだ」
緩やかに流れていたはずの風が突風に変わった。
目も開けていられないような風の中で
「人間は 許されない」
彼女は確かにそう言った。
どういう事だ、と訊く前に僕の視界は何もない闇に変わった。
「ここ、は…」
風の音もしない。二世の気配もしない。
辺りを見回そうとしたけど、僕の身体はどこか
とても狭い場所に閉じ込められているように
ちっとも動かない。
判るのは、噎せ返るような花の匂い。
『仕方ないんだ』
『あぁ、仕方ない』
上の方から聞こえたのは何人かの男性の話し声。
それはまるで言い聞かせるように、
仕方ない、と繰り返していた。
何が、と言おうとして 僕は胸を貫かれた。
「え……?」
暗くて、何が刺さっているのか見えない。
けど、僕の胸を確かに何かが貫通していた。
息をするだけで、口から血を吐いた。
赤い色も見えやしないけど、生暖かいそれは確かに血で
一気に鉄分の匂いが広がった。
まだ考えが纏まらない内に、
次は両手を。次は両足を。そして目を。
「ガッ……あッ、ぅあッ!」
痛み、どころじゃない。
貫かれた場所は燃えているように熱く
呼吸すら忘れる程苦しかった。
『 これが、人間よ 』
少女の声が耳のすぐ傍で聞こえた。
囁くような、呪いに満ちた声。
ぐちゃぐちゃになった思考で、僕はあの声を思い出した。
ーーーあぁ、あれは 君だったのか。
途切れ途切れに聞こえていたあの声が何を言っていたのか
はっきりと聞こえた。
『ドウシテ タスケテ クレナイノ』
彼女はそれを僕に…伝えたがっていた。
「き、み……は…」
『村では洪水が続き、作物が育たなくなった。
お祈りと口減らしのために、私達は殺された』
話そうとした瞬間 喉を貫かれた。
もう話すどころか、うめき声も上げられない。
変に痙攣する身体はまだ生きようと足掻いている。
どうして どうしてこんな事を
どうして どうして誰も助けてくれないんだ
どうして 僕が一体 何をしたっていうの
『そう。そうやって私たちも何度も訊いた。
誰も答えてはくれなかった。
誰も助けてはくれなかった。
ただただ 憎み、呪い、苦しんで、死んだ』
僕もそうかもしれない。
苦しいッ… いっそ殺してほしいと思う程に、苦しい。
彼女はまだ何か呟いていたけど
もう自分の掠れた呼吸音しか聞こえなくなっていた。
心臓の音が、少しずつ小さくなっていくのがわかる。
このまま、死ぬのかな。
みんな… ごめん。助けられなくて…ごめん。
『…あなたを助けてくれないのに?』
もう何度も、助けてもらった。
みんながいたから、僕は生きてこれた。
みんながいたから。 君がいたから。
「 二世… 」
その声が、ちゃんと鳴ったかはわからない。
気を失う直前に、大きな翼を見た。
真っ黒で力強く広がるその翼が何なのか思い出そうとして
涙が流れていったのを感じた。
泣いているのは 僕なのか… それとも
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