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仲里 沙月(ナカザト サツキ)
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女性
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仲里沙月の悪/魔くん小説(二埋)ブログ。
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Happy Halloween!ということで。
ハロウィン小説です。

タイトルは…えーっと…はい。今考えました(待て)
書いてる途中散々聴いたコチラから
パクりました。

ちなみに作中でメシアが飲んでるワインは
アル/ザス・ピノ・ノワ/ール・アルテンブルグ[2005]
です。ちなみにちなみに、今日私が飲むワインですw
白がめちゃめちゃ美味しいんですけど
赤が飲みたくて今回、赤に初挑戦です。

えー…今回は成人向け、というか
女装注意報です。更にちょっとだけ成人向けです。
最後までヤッてない 途中でおあずけ状態なので
閲覧はいつも通り自己責任で。
一歩間違うと埋二になりそうな一作。微妙に。

そんなッ!大丈夫なのか倅!とご心配な方は
【つづき】よりドウゾ!





うちの屋敷で盛大なパーティーをやるぞ、と
二世に夜の魔界へ連れてきてもらった。

「パーティーはいいけど…なんなの、この格好」


ハロウィンワルツ


鏡に写った自分の姿をマジマジと見て思わずため息が出た。
黒いレースのついた真っ赤なショートラインのドレス。
黒の編み上げ靴。
頭には銀色のクラウン。
胸元は詰め物で膨らんで
化粧後の顔は別人みたい。

「完ッ璧だな!」
「…君の悪趣味は知ってたつもりだけど
 今程、痛感した瞬間はないよ」

言ってろ、と吐き捨てながら
いつになくにこやかな顔で
頬を撫でられた。

「…なに?」
「すっげぇ可愛い。たまんねぇな」

首元に下りようとする唇を擦り抜けて
扉の方に逃げた。

「行くよ」
「…へいへい」

靴音を鳴らしながら
長い廊下を二人で並んで歩いていく。

「親父のやつ、びっくりしてまた腰
 痛めんじゃねぇのか?」
「僕はこの格好でメフィストに会うってだけで
 腰がひけるよ」

ニシシ、と笑う二世を
横目で見て、目を離せなくなる。
黒のタイの燕尾服。
背も、僕より頭一個分高い。

「惚れ直したか?」
「…どうかな」

二人で笑い合ってから、他より大きな扉を開けた。

***

大勢の悪魔も今夜は人型が多い。
中には実態が見え隠れしている者もいるけど
皆、礼装でメフィストと二世に挨拶をしている。
二人とも愛想良く礼儀正しい紳士で。
普段の、腰を痛めたおじいちゃんとラーメン好きのお坊ちゃんからは
想像できない。

「…たまんない、とか言ってたくせに、放置だし」

僕は一人、壁の華。
さすがに忙しそうなあの二人とは並んでいられない。
話す相手もいない中で
ただ二世を眺めていた。
喉が乾いたなぁと思い始めた時
白い影が足下に走りよってきた。

「ワインはいかが?」

真っ赤な目に真っ白な長く白い耳。

「う…兎!?」
「さぁ、こちらへ」

僕の腰辺りまでしかない、タキシードを着た兎が
テーブルまで手を引いた。
テーブルには真っ赤なワインに、美味しそうな食事。

「人間が飲んでも食べても、大丈夫ですよ」

さぁさ、と促して、兎がまたどこか違う場所へ
誰かを誘いに行った。
確かに喉は乾いた。けど。

「(…まさか人間が材料、とか…)」

サバトと呼ばれる悪魔の宴会では
人間の子供が煮えられたという。

「(でも…二世もメフィストも飲んでるし)」

横目で見た二人はグラスに入った
ワインを飲みながら誰かと話していた。

「(…えぇい!なるようになれ!)」

グラスのワインを飲み干したが
それは確かにただの赤ワインだった。
すっきりした後味と風味が広がって
空になったグラスを置いた。

「これ、美味しい…」

小さく言って、二つ目のグラスを持ち上げた。
液が揺れるグラスを持ちながら
先ほどまでいた壁際に戻り
ため息をついた。

「(…酔い潰れたら責任取ってもらうからね、二世)」

グラスを割れんばかりの勢いで握りしめ
勢い良くそれを空にすると
すぐ傍から声をかけられた。

「あれ、お嬢ちゃん、人間?」

真っ黒な肌に角を生やした男性が
かなり至近距離まで近づいて来た。

「あ、いや、あの…」

下手に騒いでは二人に迷惑をかけるかもしれない。
僕はその男を避けてバルコニーの方へ走った。

「(息が上がるッ…!)」

ワインのアルコールが体中に回っていく。
冷たい風が心地よくて、下を見下ろすと
真っ暗闇の中に小さな庭が見えた。

「高ッ…」
「いたいた、人間のお嬢ちゃん」

振り返ると、先ほどの悪魔が
違う悪魔を連れて躙り寄ってきた。

「(少しお喋りしましょう、なんて空気じゃないな…)」

ここで笛やタロットを使ったら
大騒ぎになるどころか、"悪魔くん"だと周囲に叫ぶようなものだ。
かといって、二世はいない。

「(あの…バカッ!)」

怒りで震える肩を、恐怖と勘違いした悪魔たちは
嫌な笑いを浮かべていた。

「へッ、魔大公への挨拶なんざ退屈してたんだ。
 人間の一匹も持って帰らねぇとな」

自分の肩に伸ばされてる手を払い、相手を睨みつけた。

「私に触れるな」

突然の態度に悪魔が怯んだ。
その後ろに見慣れた姿を見つけたが
駆け寄って助けを求める気にはなれなかった。

「あなた方に、私は捕まえられない」

そう言って僕は柵を飛び越えて、バルコニーから飛び降りた。

「真吾!!」
「エロイムエッサイム、エロイムエッサイム!
 我は求め訴えたり!いでよ、第八使徒 家獣!」

闇の中に光が沸き上がり、光で描かれた魔法陣から
出て来た家獣の上に乗ったまま、今度はバルコニーを見下ろした。

二世はホッとして、同時にステッキを
呆然としている悪魔に向けた。

「…で?俺の嫁に何の用だ、雑魚が」

バルコニーへ落ちる稲妻を見て
僕はため息を一つ。
バリバリ稲妻が落ちて、二世がマントを翻して飛んで
僕を抱きかかえた。

「大丈夫か?」
「僕は、ね。
 君ねぇ、人がせっかく平和的に終わらせようとしたのに
 台無しじゃないか」
「ケッ、あんなもんで済んでラッキーだろ。
 低級とは言え、黒悪魔が紛れ込むなんてな。
 門番に言っとくぜ」

家獣から離れて、僕は声を張った。

「ありがとう、家獣!助かったよ!」

僕の言葉に答えるように、一度バウーッと叫んで
家獣は屋敷から消えた。

「魔法陣も無しに、どうやって召喚したんだ?」
「これ」

僕の首元には蒼い色の、長い数珠。

「見えない学校にあったんだ。
 魔法陣を思い浮かべて操ると、代役できるみたいでさ。
 持ってきて正解だったよ」
「いつの間にそんなもん…」
「いつか使ってみようと思ってたんだけど
 なかなか機会が無くてさ。だって」

数珠はピシピシと小さく鳴って
砕け散った。

「一回きりらしいから」
「そんなモン使うなよ!
 もし失敗したらどうする気だったんだ!」
「失敗したら君が助けてくれただろ?」

バルコニーに降りて、ドレスが小さく舞った。

「信用し過ぎじゃねぇのか。俺は悪魔だぞ?」
「信用、か…。85点ってとこだね」
「は?」
「…Ich bin in dich verliebt.」

君に夢中なんだ、と言うと二世の顔が赤く染まった。
さすがに二世みたいな台詞に照れて、夜空を見上げたら
背中から抱き締められた。

「捕まえたぞ」

演技ぶって"捕まえられない"と二世にも言ったのを
気付いていたらしい。
首もとに顔を埋めて、耳元で囁かれた。


「…Du bist mein.」
ーお前は俺のもんだ。


なんて自分勝手な言い分。
でも結局僕の反論なんて


「…Ich bin dein.」
僕はきみのものだ。ー



この程度だ。

***


「大体、僕を放置する二世が悪いんだ!」
「ワルカッタ」
「いっつも口だけなんだから!」
「ゴメンナサイ」
「ほんとにわかってるろ!?」
「モウシワケナイ」

舌が回ってねぇぞ酔っぱらい。
一通り、挨拶しなきゃならねぇ奴を終えて
真吾を探したらバルコニーで一悶着。
俺の部屋で飲み直すかと出したワインは
このオヒメサマのお気に入りになったらしく、
俺はワインをガブ飲みする真吾に
棒読みで謝り続けていた。

「うーんッ…美味しい!」
「もうその辺にしとけよ。お前、顔真っ赤だぞ」
「そーゆー二世は余裕だねー」
「俺はボトル二本空けても普通だっつの」

悪魔がそう簡単に酔っぱらえるかよ。
っつーか、ワインはグラスに注ぐもんだぞ。
お前…

「コラコラコラコラッ、ボトルでガブ飲みすんな!」
「らって、めんろくさいんらー」

誰か通訳してくれ。
もうどうにでもしてくれ状態でワインを飲むと
膝に真吾の頭が乗った。
赤い顔が、はぁーっとひと息ついた。
文句の一つでも言ってやりたかったが、
普段じゃ絶対に考えられねぇような
力の抜けきった顔を見て、まぁいっかなんて思った。
空いてる手で、真吾の髪を撫でてると、あ!と声が上がった。

「今日ハロウィンだよね?」
「あ?だからこんなパーティーやってんじゃ」
「Trick or treat!」

膝の上で楽しそうな顔が手を叩いて笑った。
んな事言われても菓子なんか、ねぇし。
横たわってる身体を起こして、ソファの背もたれに押さえつけた。

「二世ー?」

ワインを一口含んで、ぼんやりしてる顔にキスをした。
舌を絡ませながら、飲ませてやると
真吾の喉がゴクッと鳴った。

「満足したか?」
「…今のが、お菓子?」

一瞬だけキョトンとして、赤い顔が笑った。

「胸焼けしそうな甘さだね」
「足りねぇか?」

もう一度キスをすると
真吾の腕が俺を押し返した。
今度は俺がソファの背もたれに追い詰められた。

「だめ」
「何言ってんだよ今更」
「お菓子くれなかったんだから、悪戯する」

自分の口を舐めてニヤリと笑う顔が怖ぇ。
タイを解かれてシャツを開かれて
俺は真吾が何をするか黙って見ていた。

「うーん、ひんやりしてて気持ちいい」
「俺はアイスノンかっつーの」

肌に頬擦りしてくる顔が熱ぃ。
一つ一つ、愛おしそうに身体に
キスをする真吾を見てて
正直もうヤバい。かなり。
腹につけたキスマークにニヤニヤしながら
ズボンのジッパーを開けられた。

「すっかりその気、って感じ?」
「見りゃわかんだろ。犯すぞコラ」

怖、と笑って、その気になってるもんに
濡れた舌が絡まった。

「ッ…」
「たまには、こういうのもいいでしょ」

いやに楽しそうな真吾の頭を撫でて
そうだな、と俺も笑った。

「随分、上手じゃねぇかッ…
 どこで覚えてきたんだよ…」
「君しかいないでしょ」

銜えられて思わず出そうになった声を堪えた。
奥まで銜えても入らないところに手を這わせて
真吾の首が上下に動いた。

「…は、散々、仕込んだ甲斐があったな」

余裕ぶってる俺が気に入らなかったのか
動きが速くなった。

「も、ヤベッ…」

髪を揺らす頭を掴んで奥まで出入りした。

「真吾…ッ!」
「ふ、…んんぐッ!」

口の奥でイって、真吾の喉がゴク、と鳴った。
膝の上に落ちた赤い顔がすやすや寝息をたてている。

「おい、真吾」

呼びかけても無反応で熟睡中。
指を鳴らしてステッキを出して
ベッドにあった薄手の羽毛布団を動かして
真吾にかけた。

…っつーか、俺まだ足りねぇんだけど。

けど、膝の上で幸せそうに眠る真吾を
起こす気にはなれなくて
シッパーを上げて、グラスに残っていたワインを飲み干した。
もう飲めないよ二世ー、と寝言が聞こえてきて
吹き出しそうになった。

「…Ich liebe dich immer und ewig.」

永遠に愛してる、と告げて
寝顔の額にキスを落とした。

(しっかし… とんだ悪戯を喰らっちまった)

来年からはハロウィンには菓子を持ち歩かねぇと。

End.




*おまけ・翌日*

「頭痛いー…」
「そりゃあれだけ飲めばな」
「…っていうか僕なんで二世の膝で
 寝たんだっけ…」
「覚えてねぇのかよ!」
「うーん…えーっと…ハロウィンだねって
 話ししたとこくらいまでは覚えてる…」

それからプッツリ記憶がない。
覚えてる事といえば…

「あ、そういえば」
「あ?」
「なんか、ドロドロに溶けた雪見大福、食べる夢見た」

二世が真っ赤になってる。
変な夢見るし、頭痛いし。
ジャック・オー・ランタンの呪いかな。



おしまい。
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