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仲里 沙月(ナカザト サツキ)
性別:
女性
趣味:
読書*映画鑑賞*ゲーム
自己紹介:
7/12生
本の虫!倅とメシアが大好きです!好き過ぎる!
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仲里沙月の悪/魔くん小説(二埋)ブログ。
勝手に参加してますゴシックロマンホラー30題!
…書いてみると、思い描いてるのとは全く別になるのは
一体どういう訳だ…。
なんかもっと怖い感じにしたいのに…
結局いつものイチャイチャになっていこうとするのは
一体どういう訳だ…。
今回はオリジナル悪魔が出ます。
モデルの悪魔は色魔と名高い『アスモデウス』
でもあくまで"モデル"なので登場する悪魔は名前も
ちょっと違います。
メシアに頭の上がらない倅
ハートの女王並みに威厳のあるメシア
そして倅の初体験の相手が!?
ちょっと長いですが、分ける程ではないかなぁ…と
思って一作として載せました。
そんなメチャクチャも大丈夫!な方は
【つづき】よりドウゾ!
…書いてみると、思い描いてるのとは全く別になるのは
一体どういう訳だ…。
なんかもっと怖い感じにしたいのに…
結局いつものイチャイチャになっていこうとするのは
一体どういう訳だ…。
今回はオリジナル悪魔が出ます。
モデルの悪魔は色魔と名高い『アスモデウス』
でもあくまで"モデル"なので登場する悪魔は名前も
ちょっと違います。
メシアに頭の上がらない倅
ハートの女王並みに威厳のあるメシア
そして倅の初体験の相手が!?
ちょっと長いですが、分ける程ではないかなぁ…と
思って一作として載せました。
そんなメチャクチャも大丈夫!な方は
【つづき】よりドウゾ!
「あー…やっぱり二世の煎れるコーヒーが一番!」
カツン
「煽てても何も出さねぇぞ」
カツン
「…お茶菓子でも出るかと思ったのに」
カツン
「それが目的かよ!」
カツン
「冗談だよ。でもほんと、他のコーヒーはもう飲めないよね」
カツン
「そりゃ、どうも」
カツン
「いえいえ、どういたしまして…チェックメイト」
カンッ
・城・
「くっそ!また負けた!」
コーヒーを飲みながら
真吾はチェス盤を見て微笑んだ。
「こーゆー頭使う遊びは苦手なんだよ」
「でも二世、強いよ?毎回結構苦戦するし」
「それに、チェスには嫌な思い出が…」
そこまで言って、二世は明らかに『しまった』と顔を歪めた。
「嫌な思い出って?」
訊かれたくないだろう、と思った質問を
遠慮なくぶつけると、案の定『なんでもねぇ!』と不機嫌な返事が返ってきた。
真吾は、ふーん、とだけ言ってまたカップに口をつけた。
「ね、二世って僕以外にもコーヒー煎れた事あるの?」
「は?」
「凄く美味しいし」
その質問にも黙ったまま。
取り調べ中の警察官ような気分になりながら
真吾は笑顔で被疑者を追い詰める。
「僕の前に、恋人いた?」
「はぁ!!?いるわけねぇだろ!」
「でも二世にもいたでしょ?」
「なにが!」
「"初めて"の人が」
そんなやり取りをしたのは、いつだったか。
メシアとして魔界の城に住んで
三年目くらいだったような気がする。
結局そのやり取りは
二世は『覚えてねぇ!』としか言わなくなって
幕を閉じた。
「(でも…顔に出てるんだよね)」
真吾は唸りながら、手元のケーキを口に運んだ。
「美味しい!」
「そりゃ、どうも」
魔道書を持って部屋に入ってきた二世が口端を上げた。
魔界に住むようになってから、真吾の成長は低速になり
反対に、二世の背はグングン伸びて、今や真吾より頭二つ分大きくなっていた。
「チーズケーキっていうか、ヨーグルトケーキっぽいよね」
「"ケーゼクーヘン"。ドイツじゃ一番有名だぞ?」
へぇぇ、と言いながらまた一口。
幸せそうな顔に二世も満足そうに笑った。
突然、コンコンと窓を叩く音がして二人はそちらに目を向けた。
「蝙蝠猫!」
「ゲッ」
「メシア様大先生!メフィスト二世の旦那!
お久しぶりでヤンスねぇ〜」
ヨイショ、と回転して
開けた窓から部屋に入ってきた。
「久しぶりだね、みんな元気?」
「そりゃもう!お二人に会いたいって言うんですが
なにしろ忙しくて」
「だったらさっさと カ エ レ ッ!」
二世は蝙蝠猫の首もとを掴んで
窓から放り出そうとした。
「ちょちょちょちょっと旦那!あっしは届け物をしに来たんでヤンスよ!」
蝙蝠猫は真吾に黒い封筒を渡した。
裏面には紅い華のシーリングスタンプが押してある。
「手紙?」
「……ッ」
それを見た二世の顔色が変わり
蝙蝠猫はあっさり窓から放り出され、
ピシャン、と窓を閉められた。
「二世?」
「…そいつ、読まねぇ方がいいぜ」
「え?どうして?差出人に、心当たりがあるの?」
「あぁ…アデウス。厄介な野郎だぜ」
大天使ラファエルに捕まったと言われていたが
いつ逃げたのか、解放されたのか、
今は自由にしているという。
「あいつには関わらねぇ方がいい。
酒好きの宝好き。加えて性欲の固まりみてぇな、とんでもねぇ奴だ」
「…随分詳しいね」
手紙をヒラヒラと裏返しながら
真吾の目が二世を睨んだ。
「…ま、同じ魔界住まいだしな。昔馴染みっつーか…」
「僕の目を見て言ったらどうなの、メフィスト二世」
自分の頭辺りにある襟首を掴み
笑顔を浮かべて、真吾はもう一度訊いた。
「どーゆーご関係で?」
「………初めてシた奴デス」
魔大公は親子そろってメシアの笑顔が怖かった。
嘘を吐くとその瞬間にバレる。
二世は真吾の質問に全て素直に答えさせられる羽目になった。
「つまり、大昔の君の恋人ってワケか」
「恋人じゃねぇって言っただろ!」
「で、その"恋人じゃないけど流れというか勢いでヤッちゃった相手"が
僕に手紙って…何かな?」
二世が言った言葉を使いながら
真吾は封を切って、手紙を読んだ。
「おい!真吾!」
「……ふーん」
はい、と手紙を二世に渡して
真吾はもう一度、窓を開けた。
「蝙蝠猫、いるんでしょ?」
「あ。バレバレでヤンスねぇ」
扇を広げて、蝙蝠猫が窓下から顔を出した。
「彼に伝えて。手紙の件、承知した、と」
「了解でヤンス!」
「ついでに、お待ちしておりますって言っといてね」
飛び立つ蝙蝠猫を見送って、真吾は二世に向き直った。
「さて、と」
「何考えてんだよ、手紙にゃ挨拶しに来るなんて書いてあるが
あいつはそんな大人しいタマじゃねぇぞ」
「いいじゃない、久しぶりのお客様。メシアとして、大歓迎しなくちゃね」
それから僅か三日。
二世はなんとか真吾の考えを直そうとしたが
遂に真吾は首を縦に振らないまま、アデウスが城の門をくぐった。
「お初にお目にかかります、メシア」
真吾が想像していた悪魔とは180度違った。
どんな乱暴者が来るかと思えば
現れたのはタキシードに金の髪を揺らした青年の姿だった。
「ようこそ、我が城へ」
客間のソファに座ると二世が黙ってコーヒーを出した。
「君のコーヒーは久しぶりだ」
アデウスはニヤニヤ笑って二世を見たが
二世は無表情のまま返事を返さなかった。
「(僕以外にもコーヒーを煎れた相手、か)」
カップに口を付けると、テーブルに
小さなチェス盤が置かれた。
「メシアはチェスがお好きと聞きまして。
どうです?一戦、お相手していただけますか?」
「(チェスに嫌な思い出…不気味なくらい当てはまっちゃうな)」
断る理由は無かった。
真吾の先手でゲームを始めると、アデウスが上機嫌で口を開いた。
「ただのゲームもつまらない。どうです?
何か賭けましょうか」
「何を?」
「では…私が勝ったらメフィスト二世をいただきます」
いきなり賞品にされた二世は驚きで声も出ない様子だったが
真吾はあっさり
「いいよ」
と答えた。
「僕が勝ったら、二世の前には二度と現れない。
それでどう?」
「えぇ、構いません」
カツン カツン カツン
駒は順調に進んだ。
「あぁ、そうだ。言い忘れていましたが、これは特殊なチェス盤でして」
「特殊?」
「魔界の玩具ですから。…駒が取られると」
黒に、白いポーンが取られた。
「プレイヤーにダメージが与えられるんです」
ピッ、と小さく鳴って
真吾の左手に切り傷ができた。
「お前ッ…!!」
掴みかかろうとした二世を止めて
真吾は駒を進めた。
「所詮玩具ですから、負けても死にはしません。ご安心を」
「そう、良かった。こんな玩具で悪魔一人殺しちゃったら
二世に後で何言われるか判らないし」
白が黒のルークを取り
アデウスは腕に傷を作っが、何も感じていないかのように笑顔を浮かべた。
「アレは」
アデウスは二世を視線で指して言葉を続けた。
「いかがでした?メシアのお気に召したなら良いですが。
少々手荒いでしょう?」
クスクスと笑い声を立てて、白のビショップが取られ
真吾の右頬から一筋 血が流れた。
血を滴らせながら真吾は笑った。
「手荒い方が可愛いじゃない。飼い馴らされる仔犬には、興味ないんだ」
「メシアは狂犬の方がお好きですか…しかし、その犬は今夜
いただけそうですね。…チェックメイト」
真吾の首筋が横一線に切れて
血が流れた。
真吾は動じず、白のキングを逃がした。
「あげないよ」
追い詰められたように見える真吾の顔にはまだ笑顔が浮かんでいた。
アデウスは負け惜しみを言っているのかと、もう一度キングを狙って駒を勧め
あっさりと罠にハマッた。
「それに…僕の城で、僕のものを侮辱するのは許せないな」
カツンと音が鳴って
「チェックメイト」
黒のキングは逃げ場を失っていた。
アデウスの首からポタポタと血が滴った。
***
「畜生ッ…いい気になりやがって!」
城からは随分離れた崖上で吐き捨てながら、
アデウスは傷を撫でていた。
「いい気になってんのは、てめぇだ」
振り返ると、月の逆光を背負った二世が立っていた。
「メフィスト二世!」
「今日の茶番は何のつもりだ」
アデウスは口端を釣り上げて二世の肩に手をかけた。
「なぁ、メフィスト二世。
お前はあんな人間に虐げられる奴じゃねぇだろ?
他にも同じように思う悪魔は山ほどいるんだ。
どうだ?俺達と来いよ。悪魔の本性、人間に思い知らせてやろうぜ」
は、と息を吐いて
二世はステッキを持ち上げた。
「薄汚ねぇ手で触るんじゃねぇ」
「おい、メフィスト二世」
「あいにく今の俺には、悪魔も人間も 勿論お前も
眼中にねぇんだよ。 あいつ以外は、何もな」
次の瞬間にはアデウスの右腕が地面に落ちて
耳を劈く悲鳴が鳴った。
「俺のもんに傷つけやがって。
覚悟はできてんだろうな、カス野郎」
ステッキの先がバリバリと鳴った。
***
「おかえり、二世」
明かりが消されて月が照らす窓際で、赤ワインを傾けて笑う真吾の顔に
一筋 紅い傷が残っていた。
「…大丈夫か?」
「もう大丈夫だよ、浅い傷だし」
二世が真吾の頬を撫でても
くすぐったそうに笑うだけだった。
空のグラスを窓枠に置いて、真吾は目を細めた。
「…ほんとに殺しちゃったの?」
「当たり前だ。本当なら城に入った瞬間に
殺っちまいたかったんだからな」
我慢した俺を褒めろと言わんばかりに
二世は真吾を抱き寄せた。
「…ごめんね」
「…は?何、いきなり謝ってんだ。らしくねぇな」
「…だって、彼は…」
二世は、俯く真吾の頬を両手で挟んで自分の方に向かせた。
「あのなぁ、人間のジョシコーセーじゃあるまいし、
悪魔がそんなもん気にしてるわけねぇだろ」
「だって隠したがってたじゃない!」
「お前が嫌がると思ったんだよ。
真吾は、そういうの気にしそうだからな」
うッ、と言葉に詰まると
二世の顔がニヤニヤ笑った。
「それとも、あいつを殺さずに城の使用人としででも
利用した方が良かったか?」
「冗談じゃないよ。
…この城には、君と二人で十分だよ」
あぁ、そうだなと笑ってキスをして、そのまま
紅い絨毯へ二人して倒れ込んでいった。
「(この城には 俺達だけでいい)」
***
後日談
「でもこのコーヒーを僕以外が飲んだ事あるっていうのは
ちょっと妬いちゃうなぁ」
「コーヒー、っつか、当人にも十分妬いてたじゃねぇか」
それを聞いて真吾は声を立てて笑った。
「確かにちょっとは妬いたけど、あんなに弱いチェスじゃ嫉妬も続かないよ」
「でも結構キレてただろ?」
「何言ってんの、二世」
僕が怒ったらあんなもんじゃ済まないよ?と言って
チェックメイトの音が鳴った。
End.
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