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プロフィール
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仲里 沙月(ナカザト サツキ)
性別:
女性
趣味:
読書*映画鑑賞*ゲーム
自己紹介:
7/12生
本の虫!倅とメシアが大好きです!好き過ぎる!
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仲里沙月の悪/魔くん小説(二埋)ブログ。
今回の長編はオリジナルキャラ多数。でもメシア中心です。
頑張るメシアを応援しよう!(何のCM)
はい。そんな感じで。
【つづき】で第二話です!
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はい。そんな感じで。
【つづき】で第二話です!
(2)
「あれが…神のいる国…」
鉄格子の向こうには
周囲の森を圧倒するような、華やかな国があった。
その中の、小さなテントの中に僕達は下ろされた。
…というか、放り投げられた。
「いてッ!もっと丁寧に扱いやがれ!」
二世が文句を言っても
神衛隊の彼は黙ったままテントを出ていった。
テントの外には、鎧をつけた人が沢山いる。
逃げるのは無理だな…。
「あんた達…この国の人間じゃないな」
僕達と一緒に捕まったその人は、遠慮がちにそう言った。
「失礼した…私はロデという者だ…」
「ロデ…あの人達は何なんですか?
この国は一体…」
ロデは一度僕と二世を見てから
泣き出しそうな声で言った。
「あれは神衛隊…私達を捕らえたのは、神衛隊の隊長、クレスという男だ。
この国の名は"サファイア"
世界で一番高貴な蒼、という意味で…
神の国には相応しい名前かもしれないが…美しいのは上辺だけだ。
裏側には奴隷や平民が今日明日の命だと
日々怯えて生き…死んでいく。
そして…あのドラゴン」
「ドラゴン…?」
「宮殿の裏側には立入禁止の洞窟があり、そこにドラゴンが住んでいるんだ。
ドラゴンは時々火の雨を降らせる。
例え話じゃない…本当に火の雨が降るんだ…。
それを…神が生贄を差し出し、修めている…
…蒼の剣で…」
「蒼の剣?」
「神である証だ…
その剣で生贄の心臓を取り出し、ドラゴンを鎮めるんだ。
蒼の剣がある限り…誰も神には逆らえないんだッ…!」
ようやく全貌が見えてきた…。
その"神"はやはり悪魔と契約をしているのか
それとも……
黙っていると、二世が機嫌の悪そうな声をあげた。
「で?俺達ゃその生贄にされんのか?」
「私達は今から…レースに参加させられるんだ…」
「レース?」
そういえばテントは他にも沢山あった。
此処はそのレースの参加者が集う場所みたいだ。
「明日の夜、ドラゴンに生贄を捧げる儀式がある。
その余興……祭として毎年レースが開催されるんだ。
奴隷は全員参加させられて…貴族も一部は自ら参加するらしい。
毎年優勝者が出なくて…賞金はケタ違いになっているらしいから…」
「ケッ。ただのレースかよ」
二世の吐き捨てた言葉に、ロデは頭を抱えて叫んだ。
「ただのレースなもんか!
あれは…殺戮好きの神のためだけに行われる…殺人レースだ!」
毎年 生存者は ゼロ。
殺戮好きの神のために
…殺人レース…。
「…話してくれて、ありがとう、ロデ」
そう言うとロデは少し驚いた顔をして、
それからやっと少し笑った。
「いや………君達だけでも、生きのびてほしい」
「そんな事言わないで」
僕はロデの手を取って、それを両手で包んだ。
「一緒に、生きて帰りましょう」
「……ありがとう」
手の甲に、雫が一つ落ちた。
「時間だ!全員外へ出ろ!」
鎧で手足どころか顔も見えない男が叫んだ。
外には大勢の人がいた。
華やかな服を着た人は皆、馬に乗って
ロデや僕達…恐らく"奴隷"とされている人達は
自分の足で走るらしい。
「俺から離れるなよ」
僕の手を握る二世は真剣な顔で
僕は頷いて、その手を握り返した。
「スタート!!」
一斉に人も馬も走り出した。
僕達はあっさり最下位になったけど、手を繋いだまま走り続けた。
「おい!あれ!」
「え?」
後ろから馬の足音が聞こえた。それも かなりの数。
走りながら振り返ると、神衛隊が剣を構えながら
僕達の方へ走ってくる。
「これがレースかよ!」
二世はステッキを構えた。
けど。
「…ッ!魔力が使えねぇ!」
「なんだって!?」
二世が何を叫んでも
ステッキはパスン、と間の抜けた音をたてた。
魔力は使えない…でも、このままじゃ殺される。
…攻撃できないなら…
「二世!飛んで!」
「おう!」
手を離した瞬間、二世に抱きしめられ、そのまま二人で飛んだ。
攻撃はできなくてもマントがあれば飛べる。
問題なのは、ステッキかもしれない。
頭の片隅でそう考えながら、僕達は低く飛んで
前を走る人達に叫んだ。
「後ろから神衛隊が来てる!早く逃げて!」
「なんだと!?」
声を聞いた人が振り返り、走る中で神衛隊が剣を奮う音が聞こえた。
焦る気持ちを抑えつけながら思考を巡らせていると
ロデの姿を見つけた。
彼の真後ろにまで 神衛隊の剣が迫っている。
「ロデ!」
手を差し延べるとロデは僕の手を
掴もうとした瞬間
彼の首が青空に飛んだ。
吹き出した血は僕の顔まで飛んで
「真吾!見るな!」
二世の手はすぐに僕を肩に抱いたけど
意味も判らず震える身体が言う事を聞かない。
動けないッ…
「ちくしょうッ…あいつ等!
……ん?」
身体がゆっくりと地に着いた。
馬の足音は聞こえなくなっていて
走ってきた道には、誰もいなくなっていた。
「どうなってんだ?」
「…まだ……レース序盤だから…」
―殺戮好きの神―
最初に全滅させてしまったら面白くない
まさにそう言われた気がした。
「真吾…」
「大丈夫……大丈夫だから…」
僕は顔を上げて、辺りを見回した。
「こんな話し聞いてないぞ!俺は下りる!」
馬に乗った一人がコースを外れ、森へ向かい、
木の傍まで行った途端、倒れた。
「…逃げ場無し、だな」
神衛隊は追い掛けて来なくなっただけで
まだ傍にいる。
逃げようとすれば …殺される。
あんなにも簡単に 人を殺す。
僕は二世を突き飛ばして離れ、その場で嘔吐してしまった。
「真吾!」
荒れた息を落ち着かせて口を拭うと、
その手にはロデの血も一緒に付いた。
「大丈夫…じゃねぇよな…ちくしょう!
魔力さえ使えりゃ…!」
クラクラ揺れる頭でコースの先を見た。
そこには 奴隷が立ち並んでいた。
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