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仲里 沙月(ナカザト サツキ)
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仲里沙月の悪/魔くん小説(二埋)ブログ。
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気付けばあと一時間ちょっとで11月も終わりです。

あちこちのサイト様が
DVD発売記念を開催する中
何もできない自分ッ…!!

12月15日くらいにやります!
クリスマス祭りもしたいし。正月祭りもしたいし。
とにかく行事は大切に二埋!

本日はまたしても結婚ネタ。メシアは倅の嫁!
告白とか恋人期間とかすっ飛ばす辺りが倅です。
わずか30分で書き上げた一作。
そんな駄文も二埋ならOK!の方は
【つづき】よりドウゾ!








人間はほんの少しの時間で変わっちまう。
悪魔くんみてぇなガキなら尚更だ。


「身長!伸びたんだよ!」


ちくしょう。
そのシンタイソクテイケッカの紙を破いてやろうか。




不変願望





「…はい?」


悪魔くんは椅子に座ったまま俺を見上げて首を傾げた。

「め、メフィスト二世…今、なんて…」
「ちゃんと聞いてろよ。
 …結婚してくれって言ったんだ」

悪魔くんはますます首を傾げて、遂に椅子から転げ落ちた。


「いたたた…」
「何やってんだよ、どんくせぇな」

抱き起こすと、悪魔くんは腕の中で大きなため息をついた。

「あのね、メフィスト二世。
 人間は人生で基本的には一回しか結婚できないんだよ」
「あぁ、知ってるぜ」
「しかも結婚は男女でするものなんだよ」
「相手が悪魔なら文句ねぇだろ」
「……あのねぇ…」

ますます呆れた顔で呟くから俺の機嫌は同じように悪化した。

「何が問題なんだよ!魔太公の花嫁だぞ!喜べよ!」
「はなッ……僕は男なんだよ!」
「ケッ…これでもかよ!」

指を鳴らしてステッキを出し、悪魔くんに向けた。
身構えても無駄だ。
ステッキから出た光に包まれて、次に見た悪魔くんは華やかな格好だった。

「…な、なッ…」

シルクサテンのシンプルなAラインのウエディングドレスを着て、
肩の片結びリボンと頭の白いリボンを怒りに震えさせてやがる。

「これで文句ねぇだろ」
「文句どころじゃないよ!早く戻して!」
「悪魔くんが俺と結婚するなら戻してやる」

言い切ると、悪魔くんは怒りに満ちた顔で笛を構えた。

「ば、バカ!卑怯だぞ!」
「どっちがだよ!」
「何が気に入らねぇんだよ!魔太公婦人なら三食添い寝付きだぞ!」
「それを言うなら三食昼寝付きだろ!」
「そんなに嫌なのかよ!」

そう叫ぶと悪魔くんはグッと言葉に詰まった。

「…メフィスト二世。結婚は好きな相手とするもんなんだよ?」
「当たり前だろ」
「…君が僕を好きだなんて初耳なんだけど」

怒っていたはずの顔が、困ったように少し赤くなっている。

「悪魔くんは俺が嫌いなのかよ」
「…唐突過ぎて考えが纏まらないよ」

でも、と言葉を続けて俺の傍に白いドレスを広げて座った。

「…絶対、嫌いじゃないよ」

困ったような顔が今は真っ赤になっている。
初めてみる悪魔くんを、気づいたら抱きしめていた。
何するんだ、と声を上げたが構わず腕に力を込めると、ゆっくり抱き返された。

「…なにか、あったの?」

呆れて、怒って、赤くなって、
次は心配かよ。
忙しい奴。

「…人間は……」
「…うん」
「…悪魔くんは…変わっちまう…」

悪魔くんはあっという間にデカくなって
あっという間に年老いて
仲間も 俺も置いて 死んじまう。
『今』しかない。
『永遠』に一緒にいたいってのに。

「…そう簡単には、変わらないよ」
「嘘つけ。背だって伸びたじゃねぇか」

そう言うと悪魔くんは俺の顔を覗き込んで笑った。

「…なるほど。それでか」
「……今しかねぇんだ…」

『今』だけじゃ 足りねぇんだ。
婚儀を結べば、人間じゃなくなれば 変わらねぇ。
同じ時間を生きていけるんだ。

「ありがとう」
「…なんでそうなんだよ」
「なんとなく…嬉しくて」

赤い顔が穏やかに笑っている。

「人の細胞は七年で全部変わるんだって。
 どうする事もできないまま、まるで流されるように
 …気づいたら、人は身体も心も変わってる。
 でも、変化は悲しいものばかりじゃないんだよ。
 それに、変わらないものもあるんだ。
 それはとても難しい事だけど…僕はずっと、変わらない。
 大人になって老いても、どんな風に変わっても
 きっとずっと、…『僕』は変わらないよ」

約束、と俺の肩に顔を埋めた。

「変わらないよ。
 みんなを…君をおいて、死んだりしない」

その声は ひどく俺の中に響いた。

「…本当だな」
「うん」
「絶対だぞ」
「うん」
「絶対に…死ぬなよ」
「…うん」

薄暗くなっていた胸が落ち着いていく。
こんな感覚は、初めてだ。

「…好きだ」
「…それを最初に聞きたかったよ」

穏やかに笑っていた顔が、意地の悪そうな笑みに変わった。

「返事、聞かせろよ」
「…そうだなぁ…」

三食添い寝付きならいつか結婚してもいいよ、とキスを贈られた。









後日。

真吾は酷く落ち込んだ様子で学校から帰ってきた。
エッちゃん曰く
シンタイソクテイで使った、身長を測る機具は生徒の悪戯がしてあったらしく
計りなおした結果 真吾の身長は全く変わっていなかったらしい。

「ずっと変わらねぇんだろ?」
「でも身長は変わってほしいんだよ!」






おしまい。
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