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仲里 沙月(ナカザト サツキ)
性別:
女性
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読書*映画鑑賞*ゲーム
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7/12生 
本の虫!倅とメシアが大好きです!好き過ぎる!
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仲里沙月の悪/魔くん小説(二埋)ブログ。
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乗り気じゃないままPCの前に座ったら手が勝手に書いた一作。
せっかくなのでupします。
タイトルはコチラから★
散々探しましたがライブ映像しかなかった件。ゥヲオォオオイ!

本日のこばなしは成人な倅とメシア。
成人な割に倅がちょっとピュアなのはどうだろうか。

大人になった二人って萌える!
大人になってより一層焦れ焦れすればいい!
お互い「今更好きとか言えるか」ってモヤモヤすればいい!

はい、そんな感じで。
【つづき】より出まーす!






君がいれば
悲しい星も寂しい月も
ぼやけた夕日も
あやして ねんね。



君がいれば




東嶽大帝との戦いが終わり、十年。
穏やかな日々の真ん中に、真吾と、一人の悪魔の影があった。

「…で。次は何だ?」
「えーっと…食器かな」

真吾はメモを見て、メフィスト二世は大荷物を抱え
二人並んで街を歩いていた。

「しっかし、本気か?悪魔くんが一人暮らしなんてよ」
「え?何か変?」
「変っつーか…」
「エツ子だっているし、いつまでも
 親の世話になるわけにいかないよ」

元々裕福とは呼べない実家の家計。
真吾は高校を卒業後、働き始めたが
エツ子は大学進学が決まった。

「誰かと一緒には暮らさねぇのか?カノジョとか」
「彼女作るような暇も甲斐性もないよ」

二世は、ふーん、と興味の無いフリをして
それを見た真吾が苦笑いした。

「二世がいてくれて良かった」
「は!!?」
「二世がいないと、僕は本当に一人だから」
「……」
「ありがとう」

その笑顔は陽をあびて、二世は 下心がある とは
とても言い出せなかった。
片思いも十年も続けば本物で
東嶽大帝との大戦後、小さな黒悪魔との戦闘は幾つかあったが
それも最近ではすっかり落ち着いている。
二世はいつ想いを伝えようかと
そわそわしながら日々を送っていた。

「あ、此所入ろう」
「え、…あ、あぁ」

***


夕方。
まだ家具を置いただけの真吾の部屋で
二世はコーヒーを啜っていた。

「今日は付き合わせちゃってごめんね」
「謝んなよ。どうせ暇だし」
「そう?なら、良かった」

真吾は窓を開けて、夕日を眺めた。

「たまには、遊びに来てよ。インスタントコーヒーしかないけど」
「コーヒーなんか自分で煎れるっつーの。…俺でいいのか?」
「二世と話すのは楽しいよ」

真吾は二世に振り返り、そう笑った。
二世は、フン、と俯き、空になったカップを置いた。

「…最近は、ちゃんと眠れてんのか?」
「ん?…うん…そうだね」

切り出した話題は、あまり楽しいものではなかった。
真吾は戦いがあった日々も、その後も 毎晩魘されていた。

負けられないプレッシャー
人間としての生活に追いかけられ
仲間より先に死んでしまう自分の未来を思っては
汗と涙で目を覚ます。


まだ、そんな風に夜を迎えているのか。
『一人暮らし』って、一人、って事は
あまり此所に来ちゃいけないのか?
じゃあお前どうするんだよ。
悪夢を見ても起こしてやれねぇんだぞ。
寂しくて泣いても俺はそれを知らねぇままなんだぞ。



「さっき…、俺といると楽しいって言ったよな?」
「ん?うん、楽しいよ?」


「じゃあ、俺を選べ」


「…何に?」
「同居人」

二世は真吾の隣に立ち、真っ直ぐ見つめながら言った。

「俺なら料理もできるぞ。
 掃除や洗濯だって(魔力を使えば)できる。
 一緒に寝てやれるし、旅行したくなったら
 何処へでも連れてってやれる」
「に、二世…僕は一人暮らしを…」
「お前じゃ無理だ」
「なッ…!?」
「俺と、一緒にいろ。俺はずっと…真吾が好きだ」

二世はゆっくりと腕を伸ばし、そのままの速さで
真吾を抱きしめた。

「一緒にいれば…楽しいんだろ?」
「…うん」
「もっと楽しくしてやる。哀しくなったら半分にする。
 だから…傍にいろよ」

真吾は二世の腕の中で大人しく立っていた。


いつの間にか背が伸びた。
僕よりずっと小さかったはずなのに。
『大丈夫だ。俺がついてるだろ?』
魘される僕の傍に、ずっといてくれた。
(君がいないなんて もう想像もできない)



「一つ…問題があるよ」
「な、何だ!?」

真吾は顔を上げ、


「食器。また買いにいかないと」

二世の目を見て笑った。


君がいれば
わずかな窓から世界中が見える。

楽しい事も哀しい事も
君がいれば。



fin.
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